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第4回「自動車の技術2」編 2/2

車のダウンサイジングって、知ってましたか?

最近、自動車のダウンサイジングということばを聞いたことがありますか? サイズをダウンするといっても、車体を小さくするのではありません。
以前は、数年ごとのモデルチェンジのたびにボディサイズも排気量も少しずつ大きくなっていました。しかし、省資源や地球環境保護の観点から、各国で自動車の燃費をもっと向上させるよう求められています。そのために排気量の小さいエンジンを搭載することを、ダウンサイジングと呼んでいます。


でも、排気量を減らしただけでは、必要なパワーが得られなくて走りに影響が出てしまいます。そこで、小さくしたエンジンにターボチャージャーやスーパーチャージャーといった過給器を付けて、十分なレベルの出力を得ようというものです。
かつて1980年代の日本はバブル景気が続き、ターボチャージャー付きのパワフルなスポーツタイプの車が人気でした。当時、ターボといえば大パワーは得られるけれども燃費が悪いというイメージがありましたが、それが約30年の時を経て、こんどは省燃費で環境にもいい技術として活用されるとは、技術の進歩っておもしろいものですね。


いま注目の自動ブレーキって、どんなしくみ?

自動車の基本的な性能である「走る・曲がる・止まる」のうち、「止まる」ための技術が、最近になって急速に進んできました。それは、自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)です。自動ブレーキといってもポイントはブレーキそのものではなく、他の車などの障害物や歩行者にぶつかりそうになったら車内に警告を発し、自動的にブレーキをかけて運転者をサポート。万が一、衝突した場合でも被害を軽減するシステム全体にあります。

自動ブレーキのシステムは、さまざまな技術が組み合わされています。まず、障害物を検知するセンサーとしてカメラやミリ波レーダー、赤外線レーザーレーダーなどを使用。カメラでとらえられた映像は、専用に開発された画像処理LSIで計算処理されます。いっぽう、ミリ波レーダーはカメラよりも遠方までカバーし、さらに霧や雨、雪などの悪天候によって性能が左右されにくいという特性を持っています。その他に、加速度センサーやハンドルの舵角センサーを組み合わせるシステムもあります。


衝突の可能性が高まった場合は自動的にブレーキをかけて停止しようとしますが、衝突寸前にはさらに制動力を強くし、衝突に備えてシートベルトを強く引き込み搭乗者の身体を固定します。


このほかにも、歩行者検知機能付き自動ブレーキや夜間歩行者警報、高速道路などで他の車が斜め後ろなどの死角から急接近してきた際の警報システムなど、数年前の車と比べても驚くほど進化しています。さらに、日本をはじめ海外のメーカーで自動運転システムの開発も進んでおり、2020年頃をめざして実用化される可能性もあるといわれているほど。そうなったら、ぜひ体験してみたいですね。


※自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)は、運転者に代わって判断・操作するシステムではありません。また、すべての状況で衝突を回避することはできません。

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前を走る車との距離や速度を常にとらえて、必要な場合にはブレーキをサポートします。また、対応する速度の範囲を広くして、前の車が停止した場合にもそれに続いて停止させるシステムも実用化されています。(図:日本自動車工業会「日本の自動車技術」より)

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科学技術館 メールマガジン 第458号【★担当者より★「自動運転車」