科学技術館60周年 デジタル社会の中のリアル

2024年4月12日、科学技術館は記念すべき開館60周年を迎えました。この間に来館いただいたお客様はのべ3,330万人。この歴史自体が、科学技術館にとってかけがえのない財産にほかなりません。この財産を大切にしながら、新しい時代の中で当館はどんな未来を目指していくのか、皆様へのメッセージをお届けします。

見学の子供たちで賑わう館内。展示・イベントを通して技術が産業を支えていることも実感

公益財団法人日本科学技術振興財団 常務理事/科学技術館運営部担当理事 水木 達郎

来館者3,330万人はかけがえのない財産

本年、科学技術館は開館60周年を迎えることができました。1964年の開館以来、展示やイベントはその内容をいろいろ変えながら、時代に合わせた活動を推進し、2024年3月末時点で累計3,330万人を超えるお客様に来館いただきました。この歴史は、私たちにとってかけがえのない財産であります。

この60年間、ご来館いただいた皆様はもちろん、出展やイベント、ワークショップを支えてくださる方々、賛助してくださる団体・企業様、展示制作などに関わってくださる方々、そしてご助言や連携をいただく他の博物館・科学館など関係各位の皆様のご支援のおかげであり、改めてお礼申し上げます。

五感で感じる体験、産業とつながる実感

科学技術館は、「科学技術の発展と社会課題の解決に貢献する」をミッションに掲げ、特に子供たちを中心に、サイエンスの面白さに触れることでワクワクしてもらい、科学を好きになってもらうことを目的の一つとして参りました。我々の大きな特徴は、①展示を見るだけでなく、五感で感じたり工作を作ったりの体験型であること、②展示や体験が産業とつながり、社会を支えることを実感できることです。

60周年を通過点とし、今後も皆様に楽しんでいただき、またさらなるご支援をいただくために、より充実した活動をしなければと身を引き締める今日です。我々の基本方針は変わりませんが、時代の変化に柔軟に対応し、活動を展開して参ります。

デジタル教育とリアル体験の相乗効果を

科学技術館は、「科学技術の発展と社会課題の解決に貢献する」をミッションに掲げ、特に子供たちを中心に、サイエンスの面白さに触れることでワクワクしてもらい、科学を好きになってもらうことを目的の一つとして参りました。我々の大きな特徴は、①展示を見るだけでなく、五感で感じたり工作を作ったりの体験型であること、②展示や体験が産業とつながり、社会を支えることを実感できることです。

60周年を通過点とし、今後も皆様に楽しんでいただき、またさらなるご支援をいただくために、より充実した活動をしなければと身を引き締める今日です。我々の基本方針は変わりませんが、時代の変化に柔軟に対応し、活動を展開して参ります。

ワークショップの様子。実験や工作を通して、工夫もしながらワクワク・不思議を体験

複雑な課題解決ができる人材を育てる

これからのSociety5.0社会においては、地球規模の課題、単純な答えではない相反する条件での課題解決など複雑な問題に対して立ち向かっていける人材が求められます。「STEAM」のような総合的なアプローチが重要となる中、新しい技術を生み出すための科学の原理の重要性は変わりません。科学技術館での体験を通じて、科学の原理やその応用の魅力を感じ、複雑な問題を解決できる人材育成につなげる、そこに少しでも貢献できればと考えます。

私たち職員一同、皆様のご期待に沿えるよう、さらなる努力を重ねて参ります。引き続き、科学技術館へのご理解、ご鞭撻、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。