「青少年のための科学の祭典2025全国大会」

毎夏恒例の「青少年のための科学の祭典2025全国大会」を今夏も7月、科学技術館1階で開催しました。会場には全国から“実験名人”が大集結。2日間で昨年を上回る16,675人の来場者が訪れ、会場は子どもたちの歓声や笑顔であふれました。

「XROBOCON」(NHKエンタープライズ)のブースではロボコン競技の様子を多くの来場者が見守った

驚きと感動に満ちた2日間に16,675人が来場!

 2025年7月26日(土)、27日(日)に、「青少年のための科学の祭典2025 全国大会」を科学技術館1階イベントホールと屋外にて開催しました(主催:日本科学技術振興財団/共催:「青少年のための科学の祭典」全国大会実行委員会)。今年は2日間で延べ16,675人の方々にご来場いただき、盛況のうちに終了することができました。同大会は、「子どもゆめ基金」からの助成に加え、中外製薬株式会社をはじめとする多くの企業・団体からも協賛、運営協力、広告掲載のご支援をいただき、開催することができました。会場では全55のブースが出展し、科学工作や生き物観察、実験の演示やステージショーなど、多彩なプログラムが展開されました。子どもたちは、見て、触れて実験や工作を楽しみ、会場は終始、活気にあふれていました。
 今回、企業・団体による出展は29ブースにのぼり、ロボット体験や科学工作、「カエル研究所の電気エネルギー実験」など楽しいタイトルがついたステージショーも行われ、来場者の大きな関心を集めました。来場者からは、「セミの抜け殻の自然観察がよかった」「偏光板を使った観察や工作が面白かった」といった声も寄せられました。
 個人出展は20ブースが参加し、“科学の面白さや楽しさを伝えたい”という熱い思いを持った先生たちによる科学工作、生き物の観察、実験の演示、錯覚や木のおもちゃなどのステージショーがあり、どのブースも大変にぎわいました。予想を上回る来場者数により、中には初日で材料が不足するブースもあり、急遽補充を行うほどの盛況ぶりでした。来場者からは、「ウミホタルの観察をすることができてよかった」「パラグライダーやへんしんパズルの工作が楽しかった」などの声が寄せられました。

個人出展「土の中の生き物さがし」も大人気。直接見て、触れて、感じる体験に子どもたちも夢中

時代を越え、親子二代にわたって参加するご家族も

 「日本学生科学賞」の6ブースでは、受賞した学生たちが自分の研究について熱心に紹介をしてくれました。着ぐるみやぬいぐるみで親しみを演出するブースもあれば、実際に実験を演示してくれるところもあり、それぞれの工夫が光っていました。「今回の祭典の経験を得て、今後の研究に役立てたい」という声もいただき、彼らにとって貴重な発表・交流の場となったようです。
 その他、「子どもの頃に来ていたが自分の子どもを連れて来場することができて嬉しい」といった祭典の歴史を感じるコメントや、「いろいろな分野があり面白く良い学びの場であった」という教職員の方の声、「子どもたちが楽しく科学に触れることができた」「出展者の方が熱心に丁寧に教えてくれた」という保護者の方々の声もありました。来場者の約4割の方が「初めて祭典に来た」とアンケートに回答されており、多くの方がその混雑ぶりに大変驚かれていましたが、それでも、大きな事故やけがもなく、無事に祭典を終えることができました。

たくさんのお客様の声に応え、さらなる充実を目指して

 現在、来年度に向けて実行委員会の先生方と共に、祭典の運営体制や内容について協議を重ね、さらなる充実を目指しております。出展者や来場者の皆様にとって分かりやすい運営ルールの明確化を図るとともに、中高生にも楽しんでいただけるよう専門性の高い出展内容の充実にも努めてまいります。また、出展者と来場者の間に自然な科学的対話が生まれるよう、会場設計や雰囲気作りにおいても、さらなる工夫が必要であると考えております。
 より多くの世代の皆様に科学の面白さを伝えられる祭典となるよう、引き続き取り組んでまいります。どうぞ今後とも変わらぬご支援・ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

〈人財育成部 斉藤 幸子〉