自然と友だち


No.57 「立春・・・早春の序曲」

 暦の上では、立春・・・まだまだ寒い北風が吹く日も多いですが、昼の時間は少しずつのび、早春の兆しを自然のなかで感じる喜びを味わえます。フキノトウが頭を出し、ナナホシテントウが草間に訪れ、アズマヒキガエルもはい出してきて交接・産卵する姿を発見しました。これはまさに例年より2週間くらい早いと思われます。・・・と思っていたら、東京では、久しぶりの降雪。思わぬプレゼントに大喜び。虫たちはまた隠れ家へ避難しました。
 ぜひ、フィールドに出て早春の息吹を感じてみませんか?

撮影・解説:松田邦雄

松田邦雄先生に質問やメッセージをどうぞ。
http://www3.jsf.or.jp/mlmaster/



 

春のめざめ 冬限定の虫・・・フユシャク
コウバイ オオイヌノフグリとテントウムシ アズマヒキガエル カエル合戦 産卵 クロオビフユナミシャク フユシャク ♀ ウスバフユシャク
コウバイ オオイヌノフグリとテントウムシ アズマヒキガエル カエル合戦 産卵 クロオビフユナミシャク
フユシャク ♀
ウスバフユシャク
冬の野鳥
オオタカ ホシハジロ キンクロハジロ ヒドリガモ コイとカモ アオサギ コサギ
オオタカ
ホシハジロ
キンクロハジロ
ヒドリガモ コイとカモ アオサギ コサギ
冬の野鳥
モズ ムクドリ ヒヨドリ ルリビタキ
モズ
ムクドリ
ヒヨドリ ルリビタキ
立春 寒波 雪の朝
うす氷のはった池 凍えながら咲いていたアブラナ 白梅満開 雪 たわわに実ったナツミカン
うす氷のはった池
凍えながら咲いていたアブラナ
メジロとハクバイ
たわわに実ったナツミカン

 




 





春のめざめ

コウバイ オオイヌノフグリとテントウムシ
コウバイ オオイヌノフグリとテントウムシ
撮影日: 2010年1月29日  撮影場所:東京都大田区東京港野鳥公園
 日だまりの草の上で、かわいらしいナナホシテントウが2匹で日光浴をしていました。やがて、オオイヌノフグリの花のまわりをあちこちと這いまわりはじめました。

 

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アズマヒキガエル
アズマヒキガエル
撮影日: 2010年1月29日  撮影場所:東京都大田区東京港野鳥公園
 1月下旬、小川の水中で、なんとアズマヒキガエルの姿を発見。そして近くで、ク、ク、ク、クという鳴き声も聞こえました。アズマヒキガエルが睦まじく、交接をしている姿も発見できました。

 

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カエル合戦 産卵
カエル合戦 産卵
撮影日: 2010年1月29日  撮影場所:東京都大田区東京港野鳥公園
 小川のなかで、けたたましい鳴き声と水しぶきが見られ、そっと近づいてみると、板の橋の下で、1匹のメスをめぐって数匹のオスが団子状になってカエル合戦をしていました。また、別のところでは、交接したまま長く細い管状の卵塊をひきずっているアズマヒキガエルの姿もとらえることができました。

 

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冬限定の虫・・・フユシャク

クロオビフユナミシャク フユシャク♀
クロオビフユナミシャク フユシャク♀
撮影日: 2010年1月29日  撮影場所:東京都大田区東京港野鳥公園
 冬にだけ出現するフユシャクについては、263号267号でもご紹介しましたが、ここではまた異なるフユシャクと、はねのないメスの姿を紹介いたします。メスは夜間にフェロモンを出し、オスを引き寄せ、交尾をし、命をつなげていくのです。春の頃に幼虫が成長し、蛹化し、夏〜秋にかけて土中で蛹のまま過ごし、冬を待つのです。

 

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ウスバフユシャク
ウスバフユシャク
撮影日: 2010年2月4日  撮影場所:東京都千代田区北の丸公園
 寒さは厳しいころですが、フユシャクが、公衆電話のまわりのガラスにぴたりとくっついていました。どうしてこんなところに来ているのでしょう。電話ボックスには夜電燈がつきます。蛾はこの光に集まってくるのです。その名の通り、どんなに寒くてもフユシャクは飛ぶことができるのです。

 

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冬の野鳥

オオタカ ホシハジロ キンクロハジロ
オオタカ ホシハジロ キンクロハジロ
撮影日: 2010年1月29日  撮影場所:東京都大田区東京港野鳥公園
 冬の池には、数千キロも離れた北の国からカモがやってきます。53号56号でも紹介しましたが、今回はホシハジロという種類のカモです。かなりの数のホシハジロが集ってきました。また、キンクロハジロの集団も見られました。近くの森では、なんと、オオタカが木の上にとまり、じっと獲物をねらっていました。

 

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ヒドリガモ
ヒドリガモ
撮影日: 2010年1月30日  撮影場所: 埼玉県朝霞市黒目川
 川の中では、ヒドリガモの群れが見られました。その名のように、オスは顔の部分のオレンジマークがめだちます。川岸にあがって、草を食べているところも見られました。このカモも遠い北国から飛来したものです。4月頃までは見られます。

 

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コイとカモ
コイとカモ
撮影日: 2010年1月30日  撮影場所: 埼玉県朝霞市黒目川
 付近から水が流れ込んでいるところでは、カモだけでなく、大きなコイが群れていました。水温も少しずつあがって、水底でおとなしくしていた魚たちも、活動するようになったのでしょう。

 

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アオサギ
アオサギ
撮影日: 2010年1月29日  撮影場所:東京都大田区東京港野鳥公園
 池畔ではアオサギが2羽、じっととまっていました。首を縮めているのではじめはゴイサギかと思いましたが、よく確かめてみると、アオサギでした。サギの仲間では一番大きなサギです。

 

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コサギ
コサギ
撮影日: 2010年1月30日  撮影場所:埼玉県朝霞市黒目川
 川の水辺を真っ白なコサギがえさを求めて歩き回っていました。コサギは黄色い足が特徴です。また、木の上でもコサギがじっととまって日光浴をしていました。同じ野鳥でもいろいろな生態を見ていると楽しくなります。

 

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モズ ムクドリ
モズ ムクドリ
撮影日: 2010年1月30日  撮影場所:埼玉県朝霞市黒目川
 川岸の木の上にとまったり、草地におりたりしてえさを求めているモズの姿を見つけました。木の上でじっとあたりを見まわし、長い尾を上下にふっていました。また、ほおが白く、黄色の口ばし、足の目立つムクドリも川辺の葉の上で遊んでいました。

 

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ヒヨドリ
ヒヨドリ
撮影日: 2010年2月4日  撮影場所:東京都千代田区北の丸公園
 高い木の梢でさかんに木の実(エンジュ)を食べているヒヨドリを発見。望遠レンズでその姿をとらえました。また木の枝上で実をくわえているヒヨドリの姿も撮影できました。

 

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ルリビタキ
ルリビタキ
撮影日: 2010年2月3日  撮影場所:東京都千代田区北の丸公園
 低木の枝から枝へ飛び移る小さな野鳥を発見。ジョウビタキのめすかなと思ってよく見ると、はねに紋付マークがありません。写真を撮ってよくよく見ると、尾羽は青色・・・なんとルリビタキのめすであることがわかりました。

 

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立春 寒波 雪の朝

うす氷のはった池 凍えながら咲いていたアブラナ
うす氷のはった池 凍えながら咲いていたアブラナ
撮影日: 2010年2月2日  撮影場所:東京都渋谷区
 2年ぶりに東京地方にも雪が降り、翌朝2〜3cmの雪が積もっていました。子どもたちは大喜びで、池の氷を割って厚さを調べたり、水温をはかったりしていました。池の中の生きものたちが、死んでしまわないかと心配していました。

 

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メジロとハクバイ 雪
メジロとハクバイ 雪
撮影日: メジロとハクバイ
2010年2月8日
2010年2月2日
 撮影場所: 東京都千代田区北の丸公園
東京都渋谷区
 白梅は雪の中で満開を迎えていました。メジロがさかんに飛来して花をつついていました。雪の下では、やっと芽を出しはじめたフキノトウも見られました。

 

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たわわに実ったナツミカン
たわわに実ったナツミカン
撮影日: 2010年2月2日  撮影場所:東京都渋谷区
 雪の朝、たわわに実ったナツミカンの実がいくつか落ちていました。さっそく拾って味見をしました。少しすっぱいけれど、けっこうおいしくいただきました。

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