自然と友だち


冬に向かう生きものたち

 信州は、秋の気温がマイナスになることから、木々の紅葉が落ち葉の季節に変わりつつあります。今月は冬に向かう小鳥たちの様子などをお届けいたします。


撮影・解説:加納巌

加納さんに質問やメッセージをどうぞ。
http://www3.jsf.or.jp/mlmaster/



 

ジョウビタキが庭に メジロがやって来た ヒヨドリがマムシグサの実を食べる ヤマガラが家の中へ 冬に来る小鳥への備え
ジョウビタキが庭に メジロがやって来た ヒヨドリがマムシグサの実を食べる ヤマガラが家の中へ 冬に来る小鳥への備え
アサギマダラが家の中へ サンパラソルとアゲハチョウ カタツムリの“濃厚接触” カマキリの産卵 食べる者と食べられる者
アサギマダラが家の中へ サンパラソルとアゲハチョウ 新居の蛙さん カマキリの産卵 食べる者と食べられる者



 





【ジョウビタキが庭に】
2020.10.22
庭に、ジョウビタキが姿を見せたので、餌篭にジョウビタキが食べるマムシグサの赤い実を置きました。マムシグサには毒があるというので他の鳥は食べませんが、何故かジョウビタキはこの実を好んで食べます。真っ赤な実を一粒啄んでは飛び去り、時を置いてまた啄みに来ます。ジョウビタキは、マムシグサの毒を消す効能を体の中に持っているのでしょうか。ともかく綺麗な鳥なので、庭に来てくれるのを楽しみにしています。


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【メジロがやって来た】
2020.10.23
例年、12月20日過ぎにやって来るメジロが、今年は2ヶ月も早く(10月23日)、つがいでしょうか、2羽やって来ました。ヤマガラが餌台にいるとき、突然メジロがやって来たので、好物の熟し柿を置いたらすぐにそれを啄み、餌篭のムラサキシキブの実も啄みました。山の初雪が今年は早く降ったと言われますので、小鳥たちもいつもより早く来てくれるのか楽しみです。


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【ヒヨドリがマムシグサの実を食べる】
2020.10.24
10月22日に、庭にジョウビタキが来て、マムシグサの実を食べるのを見て、マムシグサの実には毒があるので他の鳥は食べないと、フェイスブックに投稿したところ、ある方から「他の鳥も食べる」とのご指摘を頂いたこの日、奇しくも庭にヒヨドリが来て、餌台に置いたマムシグサの実を啄むのを見ました。これまでマムシグサの実は、どの鳥も食べなかったので、毒があるから食べないんだと思い込んでいましたが、この日、目の前でヒヨドリが、マムシグサの実をたべるのを見て、思いを変えました。色々と教えて頂き、良い勉強になります。


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【ヤマガラが家の中へ】
2020.10.31
庭の餌篭に入れておいたヒマワリの種が無くなったのか、掃除中、少し開けていた窓からヤマガラが2羽、家の中へ入ってきました。2羽はそれぞれ家の中のあちこちを移動していましたが、1羽を捕まえて頭や喉をそっと撫でると目をつむり、手のひらに載せても逃げようとせず、私の顔を見ていました。


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【冬に来る小鳥への備え】
2020.11.12
冬になると、我が家へやってくる小鳥たちのために、餌を用意したり、庭に餌台を設置したり、野良猫よけのネットを張る事をいたします。今年も餌となる柿を500個余、リンゴを100個余、マムシグサの実、ヒマワリの種などを確保し、餌台もそれぞれの小鳥にふさわしい餌台を色々と工夫して何カ所かに設置、猫よけネットも張り終えました。


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【アサギマダラが家の中へ】
2020.10.16
この日一日は晴れ、明日からは雨の日が続くとの予報に、サンルーム内の花鉢を入れ替えようと、戸を開けて入れ替え作業をしていたら、思いもかけずアサギマダラが家の中へ舞い込んできました。南への渡りを止めたのか、寒くなったこの時期、この地にアサギマダラがいるなんて不思議でしたので、戸を閉め様子を見ることにしました。
 アサギマダラはサンルーム内をゆったりと舞いながら、カーテンやガラス戸に止まったり、テーブルの上の花籠に止まったりしていましたが、最初に吸蜜したのは、花の終わりのマツムシソウでした。残り咲きの3輪の花に止まり吸蜜、蜜が少ないのかすぐに離れて、サンルーム内を舞い、置いてあるチリ紙の箱に止まったり、掛けてある日除け帽子にも止まりました。外に出すべきかどうか迷いましたが、翌日から雨とのこと、折角家の中へ入ってきたのだから暫くサンルーム内で様子を見ることにしました。


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【サンパラソルとアゲハチョウ】
2020.10.20
「サンパラソルの花にアゲハチョウが挟まれる」というので実験してみました。
サンパラソルの赤と白の鉢を購入し、ネット囲いの中に置き、飼育中のアゲハチョウ5頭を中に放ちました。1頭の蝶がサンパラソルの花に止まり吸蜜をしようとしましたが、花の形が漏斗状で奥が深く口吻が蜜のあるところに届かないからでしょうか、蝶は頭を突っ込んで、体半分ほどが花の中に入ってしまい出られなくなってしまいました。他の2頭も同じ状態になりました。そのまま翌日まで置きましたが、蝶は花の中に入ったままなので、蝶を手で引き抜いてあげましたが、蝶は仮死状態で動きません。
 再実験を試みました。新たなアゲハチョウを3頭ネット内に放ちました。すると前日と全く同じ状態が起きました。蝶が花に挟まれ出られなくなるのはなぜか、確かめてみようと、先ず花を摘み取って、カミソリで2つに開いてみました。
 花は外見のように漏斗状ですが、入り口が狭く中は少し広がっており奥が深く、蜜源はその一番奥にありました。これでは無理して蝶が花の中に体を突っ込むと出られなくなることが判りました。
 更にサンパラソルの花について調べてみましたら、キョウチクトウ科に属し有毒であることも判りました。オレアンドリンと云う毒があり、この蜜を吸った昆虫は毒に犯され弱るとも書いてありました。
 “美しい花には毒がある”のたとえの通り、サンパラソルは花は形と、毒によって、アゲハチョウを虜にし、弱らせていたことが判りました。


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【新居の蛙さん】
2020.10.15
庭の、サンパラソルの花の中に蛙が入っていました。“これが新しい私の家なんだ”と得意満面の顔つき、真っ赤なモダンの家、カメラを近づけたら中から出てきて、家の中を見せてくれました。奥行きがあり、丸くふっくらとした中は、体がすっぽりと入る広さでした。お気に入りなのか、花から離れようとせず、花びらの上にじっとしていました。


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【カマキリの産卵】
2020.10.22
お腹の大きなカマキリが産卵をしました。お尻から白い泡を出して木の枝に貼り付け、断面に卵を並べて産み付け、その上に泡をかぶせ、再び卵を産み付けと、同じ動作を4回繰り返し、4段に産み付けられた泡の固まりを泡で完全に覆い卵嚢が出来上がりました。この間約4時間、カマキリは出来上った卵嚢を守るかのように、側にじっとしています。


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【食べる者と食べられる者】
2020.11.4
お腹の大きなカマキリが、トンボを捕らえて食べていました。お腹の中の子供のために食べているのでしょう。一方、食べられているトンボを見ると、すでに頭は食いちぎられていますが、お尻から白い卵を排出しています。産卵直前の死のようです。これが自然界の厳しい掟なのでしょう。


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