自然と友だち


先駆ける春

 今年は信州でも雪が少ないです。暖冬のためでしょうか、2005年から毎年冬になると、我が家の庭に来ていたメジロが、今年は来ないかと心配していました。2月9日になってようやく4羽が姿を見せました。例年のようにたくさん来てくれればと期待しています。


撮影・解説:加納巌

加納さんに質問やメッセージをどうぞ。
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雪と小鳥 小鳥とコチョウゲンボウ カマキリが卵嚢から出る マンサクの花が咲く
雪と小鳥 小鳥とコチョウゲンボウ カマキリが卵嚢から出る マンサクの花が咲く
メジロの代わりにエナガが来る 春の兆しを探す メジロがやって来た
メジロの代わりにエナガが来る 春の兆しを探す メジロがやって来た



 





【雪と小鳥】
2019.1.20
春先になると、いわゆる「上雪」といって太平洋側で雪が降るようになりますが、その前兆でしょうか、今日は朝から雪が降り始めました。庭の小鳥たちは、雪が小やみになるのを待っていたようですが待ちきれず、食事に三々五々とやってきました。
1.雪に埋もれながら餌を探すスズメ
2.雪をどけてあげると群がるように集まってきて食べます
3.ヒヨドリはいつも別々に離れて餌を食べますが、今日は並んで食べています
4.シジュウカラは餌篭に雪が積もっているので、篭の底から器用にヒマワリの種をくちばしで引き出して食べています
5.今冬初めてのシロハラとツグミもやってきました


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【小鳥とコチョウゲンボウ】
2019.1.21
庭の木の枝に沢山のスズメが集まっています。パン切れを撒いてくれるのを待っているのです。エナガが2羽、枝の上に載せた熟し柿を仲良く啄んでいます。突然鳥たちが一斉に庭木の茂みの中に逃げ込みました。小鳥を狙ってコチョウゲンボウが舞い降りてきたのです。コチョウゲンボウは庭の餌台に止まって、鋭い目で鳥たちが茂みから出てくるのを待っていました。私がコチョウゲンボウの写真を撮ろうと窓際でカメラを構えたら、コチョウゲンボウは舞い立ち、庭の上で少しホバリングをした後飛び去りました。それを機に小鳥たちも茂みから出て飛び去りました。小鳥たちは茂みから出たらコチョウゲンボウに襲われるのを知っていて、茂みの中にじっと隠れていたのです。


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【カマキリが卵嚢から出る】
2019.1.23
サンルームの中にこあったカマキリの卵嚢から、カマキリの子が誕生しました。サンルーム内の暖房が暖かいので、春の到来と勘違いして卵嚢から出てきたのでしょう。厳冬の今、このままでは生きていけないだろうと思い、とりあえず菓子箱の中に収容しました。翌朝箱の中を見たら、10匹ほどが生きていましたので、朝食のリンゴの皮を入れてみましたら、何匹かがリンゴの皮の上に乗って、口をつけ果汁を吸い始めました。しばらく様子を見ることにします。
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【マンサクの花が咲く】
2019.1.25
このところの日中の暖かさから、マンサクの花が咲き始めました。茶色い4枚の萼片と、ねじれたリボンのような4枚の花びらのユニークな花姿、コントラストが美しい花です。名前は早春に先ず咲く花だから「先ん(ず)咲く」とか、花が枝に満ちるように咲くから「満咲く」といわれています。これから少しずつ早春の花が咲き始めるでしょうから楽しみです。


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【メジロの代わりにエナガが来る】
2019.2.3
私の庭には、2005年から毎年冬になるとメジロがやってきて、2007年からは20数羽のメジロが家の中にまで入り、テーブルの上で食事をし、夜には泊まって行くようになりましたが、今年の冬には一羽も姿を見せなくなりました。これに代わって今年はエナガが多く来るようになりました。10羽ほどの群れで一日に何回かやってきて、庭木に刺してある熟し柿を気ぜわしく食べて飛び去ります。鳥の観察をしている友達に聞いても「メジロは全く来なくなり、今年はエナガが庭に見えるようになった」というのを聞きます。メジロが来ていた頃にもエナガは来ていて、メジロと仲良く並んで餌を食べるのを目にしましたが、あまり人への警戒心は強くなく、私が2メートルほどの距離でカメラを構えていても、目の前で餌を啄んでいます。メジロが来ないのはさみしく心配ですが、代わりにエナガが来てくれるので、気持ちが癒やされます。


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【春の兆しを探す】
2019.2.4
2月4日立春、日中の気温12度、3月中旬の陽気というので、暖かい南向きの土手に、春の兆しを探してみました。ブルーのオオイヌノフグリとピンクのホトケノザが咲く草むらから、いきなり飛び出してきたのは蛙。体長3センチほどのアマガエルでした。もう冬眠から目覚めて出てきたのでしょうか。蛙を追いかけていたら、真っ赤なカメノコテントウが目にとまりました。近くの家の庭先には黄金色のフクジュソウの花が一輪咲いており、ミツバチの巣の入り口には、ミツバチが団子のように群れていました。家に帰ると日だまりの庭木の枝で、エナガが熟し柿をおいしそうについばんでいました。立春の日、奇しくもこんな春の先駆けを見ることができました。


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【メジロがやって来た】
2019.2.9
今朝、待望のメジロがやってきました。2羽が遠慮がちに、庭に刺してある熟し柿を啄み始めました。20分くらいの間隔でやってきて、すでに来ているエナガと鉢合わせになりましたが、両者は同じ熟し柿を食べるが争うこともなく仲良く一緒に食べています。昼近くなり雪が降り始めたらメジロは4羽になり、雪の中で少し牽制しあいながら柿を啄んでいます。雪は降り続いているので、明朝になったらメジロの数は増えるでしょうか、沢山来て例年のように家の中にまで入ってきてくれればよいと期待をしています。窓際の餌篭にはシジュウカラやヤマガラの食べるヒマワリの種と一緒に、メジロが食べる熟し柿やパンを入れておくことにします。


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