ホシヒメホウジャクの吸蜜 | アサギマダラ | ミヤマシジミの蛹化と羽化 | 家の中の昆虫にカメラを向ける | コカマキリ |
ジョロウグモのオス | ジョロウグモの交接 | カマキリとカタツムリ | カタツムリとナメクジ | カタツムリの交尾 |
【ホシヒメホウジャクの吸蜜】 | |
2018.10.6 | |
ホシヒメホウジャクがサンルームの中に入ってきて、ブットレアの花のあちこちに長い口吻を差し入れて吸蜜していました。沢山の吸蜜に満足したのか、葉に止まりじっとしており、少し触っても舞い立つことはありませんでした。野外では動きが激しいので、写真を撮るのに苦労しますが、家の中では余り飛び回ることなく写真を撮ることが出来ました。 | |
【アサギマダラ】 | |
2018.9.22 | |
宮田村が、アサギマダラの飛来を呼び込もうと、食草のフジバカマを栽培し手入れをしていたところ、今年は沢山のアサギマダラが飛来しているというので見に行きました。中央アルプス西駒ヶ岳の麓、太田切川沿いの林の中にある「宮田アサギマダラの里」には数百頭のアサギマダラが舞っており、中には羽根にマーキングされた個体も何頭かいました。 翅には9/19、9/22 NMVと書かれていて、この日に長野県宮田でマーキングされ、放蝶(チョウを放つこと)されたものとわかります。マーキングは調査のために使われています。 | |
【ミヤマシジミの蛹化と羽化】 | |
2018.9.17〜24 | |
辰野町荒神山で、絶滅危惧種のミヤマシジミの保護活動、観察を行っていますので、時折同公園を見回って、ミヤマシジミの活動を観察していますが、ミヤマシジミは蟻と共生し、蛹になるときには蟻の巣の中に入って蛹となり、翌春蝶になると聞きましたが、どうやって蟻の巣を見つけるのか、どうやって蟻の巣の中に入っていていくのか、ずっと疑問に思っていました。もうこの時期になるとほとんどの幼虫はコマツナギの枝に見られなくなっていますが、注意深く探していたら、今日、コマツナギの葉の裏に一つの蛹を発見しました。蟻の穴の中でなく、地上の木の葉の裏で蛹になっているのを見つけた大発見です。写真を撮りながら、透かしてよく見ると、幼虫の時の色と形はそっくりですが、頭はなくずんぐりとしていて、中に羽根のような形さえ見られます。でも考えたら、今は葉の裏にぶら下がっていますが、もう間もなく葉は落ちてしまいます。下に落ちた蛹はどうなるのでしょう。草むらに落ちたら見つからなくなるので、このあとを見届けるため枝ごと採ってきて、ガラスケースのなかに土や枯葉等を敷き、観察を続けていたところ9月24日の朝、蛹から蝶が羽化しているのを見ました。残念ながら羽化の瞬間は見られませんでしたが、蛹から出た蝶がゆっくりとコマツナギの枝を登り、頂上で羽根の乾くのを待って飛び立ち、ガラス戸にとまるのを見届けました。 | |
羽化した蝶は、元気に舞えるようになるのを待って荒神山へ持って行き、コマツナギの茂みの中へ放してあげました。 |
【家の中の昆虫にカメラを向ける】 | |
2018.10.4 | |
相次ぐ台風の襲来で、外での撮影が出来ないので、家の中にいる昆虫たちにカメラを向けています。部屋の隅に見慣れない生きものがいると思ってよく見たら、カブトムシの胸部の残骸でした。百合の花の花粉にまみれた緑のイモムシ、メシベに止まったトンボ、コスモスの花に止まったキタキチョウ、ガラス戸に止まってガラス戸に映る自分の姿を見るヒョウモンチョウの仲間、ツマグロオオヨコバイはアサガオの花に、イトトンボの仲間はツクバネの実に止まり、ナミアゲハの幼虫は、カラタチの葉を殆ど食べ終え蛹化を待つばかりです。コカマキリとお腹の大きいオオカマキリもいます、好奇の目で探すと、結構面白い被写体を見つけることが出来ます。 | |
【コカマキリ】 | ||||
2018.10.2 | ||||
家の中にいるオオカマキリは、お腹が大きく間もなく産卵をするでしょうが、今日サンルームの中に活けてある白百合の花に、一匹のコカマキリがいるのを見ました。鎌の内側に白と黒とのエナメル色の紋様があり、体は小さいが至って元気、カメラを向けたら1メートルほど舞ってカーテンに止まりガラスに映る自分の姿を見ながら遊んでいましたが、近くに来たイトトンボを掴まえて食べ始めました。 | ||||
|
【ジョロウグモのオス】 | |
2018.9.20 | |
オスグモの食事は、メスが獲物を捕らえて食べるのに夢中になっているとき、そっと近づきメスの食べている反対側の方で相伴に預かりますが、メスが気づくと足で追い払います。追われたオスは近くにいて、メスの様子を覗いながら再び近づき食べさせてもらいます。交接の場合も同じで、メスが食事をしている時などに後ろからソッと近づき腹の下に入り交接をします。交接中もメスが体を動かすとぱっと離れ、近くにいて再度の交接の機会を待ちます。 メスの動きに反応せずそのままいると、メスに食べられてしまう危険があります。 | |
【ジョロウグモの交接】 | |
2018.8月〜10月 | |
8月になると、ジョロウグモのネットの上部に、小さなクモがいるのを見かけます。これはジョロウグモのオスで、交接の機会を待っているのです。時折オスは糸を足で引っ張りネットを揺すりますが、メスがこれに答えてネットを大きく揺すると、オスはメスに近づきません。近づくなと言うメスの信号のように見受けられます。 9月に入り、メスがネットにかかった獲物を食べているときが交接のチャンスです。オスはメスの背後から近づいて、メスの腹の下に入ります。メスの生殖器は胸元にあり、オスの生殖器は口元にあるので、メスの下に入ったオスは、口元の生殖器をメスの胸元の生殖器に差し入れます。子供が母親のお乳を飲む様子に似ており、尻と尻とを接するのではないので、交接といいます。交接は1分弱でオスは一旦メスから離れ、メスの近くで次の交接の機会を覗います。このころになると、ネット内には2〜4匹のオスグモが現れ、メスグモとの交接の機会を覗いますが、メスに近づくと最初のオスに追いかけられ、追い払われます。こうした行動が10月に入っても続き、最初に交接したオスは何度か交接を繰り返します。 この後は、メスの産卵ですが、産卵がいつ何処でどのように行われるのかわかりませんので、毎日注意深く見守っていきますが、夜間なのかもしれません。産卵の様子を見ることが出来れば、またとない幸運と期待しています。 |
|
交接の機会を待つオスグモ | |
メスの腹の上に乗って交接 |
|
オスの生殖器は口元の突起 |
メスの生殖器は胸元の丸く膨らんだ所 |
お腹の大きくなったメスの腹面と背面 腹面の赤い色が濃くなり、背面の紋様共に、全体の色が鮮やかになる | |
【カマキリとカタツムリ】 |
2018.9.16 |
雨上がりの朝、先頃の台風で倒れたヒマワリの茎の上で、カマキリとカタツムリが出会いました。カマキリは近づいてくるカタツムリが見えるので、カマを上げて威嚇しますが、カタツムリはカマキリが見えないので、ひるむことはありませんでした。 |
【カタツムリの交尾】 | |
2018.9.26 | |
カタツムリの多くは、梅雨時期に交尾をするとされていますが、秋雨前線の長雨でか、庭先で交尾をしているカタツムリを見かけました。カタツムリは雌雄同体で、生殖器は顔の大触角の下の少し膨らんだ部分にあり、交尾する場合は、一方のカタツムリが、ここから生殖器を伸ばし、相手の同じ位置にある生殖口に挿入します。生殖器は白く随分長く伸び、交尾が終わると体の中に収納しますが、今回は滅多に見られないその様子を、カメラに納めることが出来ました。 | |
『自然と友だち』バックナンバーはこちら 『北の丸公園の自然HP』バックナンバーはこちら 『自然との出会いHP』バックナンバーはこちら |