自然と友だち


家にやってくる小鳥たちと遊ぶ

 2月は、信州厳寒の季節、外へ出るのが少ないので、家に来る小鳥と遊ぶ機会が多くなっています。それでも暖かい日中には、近くを歩いて自然の中に春の兆しを探すこととしていますので、今月はそんな近況報告的な写真をお届けいたします。

撮影・解説:加納巌

加納さんに質問やメッセージをどうぞ。
http://www3.jsf.or.jp/mlmaster/



 

私の家の庭に来る小鳥たちのビデオ 桜の造花で吸蜜をするメジロ サンルームの大掃除 朝の小鳥たち チョウの出現
私の家の庭に来る小鳥たちのビデオ 桜の造花で吸蜜をするメジロ サンルームの大掃除 朝の小鳥たち チョウの出現
幽玄のしだれ栗 フクジュソウの里 オオイヌノフグリの花をアップで撮る セツブンソウの花が咲く 中央アルプス駒ヶ岳をバックに咲く水仙
幽玄のしだれ栗 フクジュソウの里 オオイヌノフグリの花をアップで撮る セツブンソウの花が咲く 中央アルプス駒ヶ岳をバックに咲く水仙



 





【私の家の庭に来る小鳥たちのビデオ】
2017年2月
 私の家の庭には、冬になると(12月下旬〜4月上旬)沢山の野鳥がやってきていました。
 庭に来るだけではなく、サンルームの中まで入ってきて、テーブルの上で食事をしたり、夜も泊まっていき、スタンドの灯りの下でお夜食もするようになりました。驚いたことに私がコーヒーを飲むのを見て家の中に入ってきているメジロがコーヒーまで飲むようになりました。こんな珍しい様子をマスコミも取り上げ『小鳥の遊ぶ楽園』だとか、『小鳥の喫茶店』としてテレビ、新聞で報道したので、その様子を実際に見たいと多くの方が私の家を訪ねて来るようになりました。
 ところが昨年から、この小鳥たちに異変が起き、庭に来る小鳥の種類、数共にとても少なくなってきました。自然の生き物は環境の変化に敏感に反応すると言われますので、小鳥の住みにくい環境が生じているのではないかと心配しています。
 そこで考えたのは、これまで私の庭に来ていた小鳥の記録を作ろうと考え、これまで撮ってきた写真を集めビデオを作成いたしました。23種類の野鳥の紹介と、珍しい行動の写真を含め、55場面、約30分のビデオが出来ましたので、小鳥に関心のある方、グループ、友人、知人に“自然を大切に”、“自然の生き物に優しく”を訴えながらご覧いただくことといたしました。
メジロのためのブランコ餌場
デーブルの上で食事をするメジロ
コーヒーを飲むメジロ
桜の造花で吸蜜をするメジロ
ヒマワリの種を咥えて飛び立つシジュウカラ
夜のお泊まりは止まり木で
スタンドの灯りの下でお夜食
エゾムシクイとカマキリ
ヒヨドリとヒレンジャクの餌場争い
トラツグミとスズメ
自分より大きなヒヨドリを倒したモズ
ジョウビタキはマムシグサの実を食べる


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【桜の造花で吸蜜をするメジロ】
2017.2.18
 注文しておいた桜の造花が届いたので、一枝サンルーム内の窓際に飾ったところ、早速サンルーム内に入ってきていたメジロがこの花に来て止まり、吸蜜のポーズをとりましたが、造花のため蜜はありません。そこで試みに蜂蜜を薄めた液をスプレーで花にかけてあげたら、メジロ達は交替で来て吸蜜を始めました。


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【サンルームの大掃除】
2017.2.27
 今日は天気が良いので、午前中サンルーム内の大掃除、園芸店から花鉢を買ってきて、花棚の花を新しいのと入れ替えすっきりしたので買い物に出掛けました。久しぶりに外食をして帰ってきたら、サンルーム内にメジロが沢山入ってきていました。テーブルの上で6羽が食事、夕方になって止まり木に9羽が集まって“今夜泊まろうか”の話し合い。だけど“今日は大掃除をしたばかりだから駄目、明日また来なさい”と言って、戸を開け出て行ってもらいました。


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【朝の小鳥たち】
2017.3.2
 朝7時、カーテンを開けると庭には数羽の小鳥が、庭木の枝に姿を見せています。朝食を食べる私の様子をガラス戸越しに見ながら餌の催促をしています。勿論餌場には何もありません。
 食事の後、庭に出て、いつもの通り、柿、リンゴ、パン、ヒマワリの種を、それぞれの餌場に置いて私が家の中に入ると、何処で見ているのか早速小鳥たちがやってきて、餌の争奪戦が始まります。早い者勝ちですが、鳥たちにはそれぞれ順番があって、果物はヒヨドリ、ムクドリ、ツグミの順、スズメは地上に撒いたパン切れを集団で競い合い、ヒマワリの種はヤマガラ、シジュウカラ、カワラヒワが交互に咥えて木の枝へ、一番小さなメジロは、専用の花籠、ブランコ餌場で食事をしますが、絶対安全な場所は家の中だと決めて窓の外で待ちますので、サンルーム内のテーブルの上に柿、リンゴ、パンとコーヒーを置き、戸を5センチほど開けると、1羽、2羽、3羽と入ってきます。ここでも優劣の順位があり4〜5羽がテーブルの上にいる間は窓の外で順番待ちです。こうして小鳥たちの一日が始まります。
いち早くやってくるのはヒヨドリ
シジュウカラとカワラヒワ
ヤマガラ
パンを啄むスズメ
花籠の中のメジロ
ブランコ餌場のメジロ
家の中に入るにも順番があり
外で順番待ちをするメジロ


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【チョウの出現】
2017.3.3
 暖かい南向きの土手を散歩していたら、突然近くにキタテハが舞ってきて、枯れ葉の中で翅を広げました。気温9度、信州では気温が15度以上にならないとチョウは舞い出さないと言われているのに、予想もしない蝶の出現に驚き、早速写真を撮りました。しばらく暖かい土手を歩いているとモンキチョウのオス、メスと、もう一頭のキタテハも見かけました。勿論今年の初撮りです。スイセンの蕾みも見られ、ミツバチがオオイヌノフグリの花の間を気ぜわしく吸蜜しているのも見られ、春はすぐそこにやってきているのを感じました。


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【幽玄のしだれ栗】
2017.2.8
 辰野町内から、約5キロの小野高原に自生する天然記念物の『しだれ栗樹林』は、雪のこの時期、墨絵にも似た幽玄の世界を見せてくれます。最大では、幹の周りが4メートルにも及ぶものがあると言われ、垂れ下がった幹と枝が奇妙に曲がりくねって傘のように四方に広がり、黒い樹形と白い雪のコントラストは、まさに幽玄の景観です。時折太陽の光に舞う雪煙を見て、寒さを忘れカメラのシャッターを切りました。


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【フクジュソウの里】
2017.2.25
 辰野町澤底の、フクジュソウの里へ、フクジュソウの花を見に行ってきました。「永正2年」と刻まれた日本最古(今から512年前)の道祖神を見て、農道脇の土手に咲くフクジュソウの花を写真に撮ってきました。陽だまりにはオオイヌノフグリの花と、ヒメオドリコソウの花が寄り添うように咲いていました。


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【オオイヌノフグリの花をアップで撮る】
2017.2.26
 日曜日、暖かい陽射しに誘われて荒神山南の丘に、この時期の花オオイヌノフグリの花を撮りに行きました。日当たりの良い南向きの傾斜には、もう沢山のオオイヌノフグリの花が咲いていましたので、日向ぼっこをしながら1時間ばかり、オオイヌノフグリの花を、色々の角度からアップで撮ってみました。一輪一輪にそれぞれの趣があり心癒やされる楽しい時間でした。
オオイヌノフグリの名
は花の後に出来るこの
実の形から付けられた
と言われます。


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【セツブンソウの花が咲く】
2017.3.3
 2月22日、雪の中で花を咲かせ始めていたセツブンソウを、3月3日の雛祭りに、再度見に出掛けました。狭い空き地に白い花が満開でした。此の場所は余り知られていない場所なのに、松本から来たという女性が一人、腹這いになって写真を撮っていました。ローアングルで夕陽の斜光に浮かぶ白い花を撮ってきました。


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【中央アルプス駒ヶ岳をバックに咲く水仙】
2017.3.6
 中央アルプス木曽駒ヶ岳(標高2956メートル)の麓、駒ヶ根市の菅の台で、今年は例年より半月余も早く、水仙の花が咲き出したと言うので出掛けました。4月には白雪の峰をバックに黄色い水仙の花が一面に咲き誇るといわれますが、さすがにまだ早く、ごく一部に咲き始めたばかりでした。曇天で、青空に白銀の峰も見られず期待外れでしたので、後日改めて出掛けることとします。


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