自然と友だち


初冬の生きものたち

 雪がちらつくようになった信州の、戸外の花や昆虫たちの様子を見てまわりました。これからは、餌を求めて庭先に来る小鳥たちの姿を観察してまいります。


撮影・解説:加納巌

加納さんに質問やメッセージをどうぞ。
http://www3.jsf.or.jp/mlmaster/



 

歌碑と蝶 落ち葉のシンフォニー この時期らしからぬ花を撮る 里帰りのルリタテハ アゲハチョウ蛹化
歌碑と蝶 落ち葉のシンフォニー この時期らしからぬ花を撮る 里帰りのルリタテハ アゲハチョウ蛹化
花鉢で蛙が冬眠 初冬の蝶 サンルーム内の蝶 ヤマツツジが満開 庭に小鳥が見え始める
花鉢で蛙が冬眠 初冬の蝶 サンルーム内の蝶 ヤマツツジが満開 庭に小鳥が見え始める



 





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【歌碑と蝶】
2015.11.12
 ホタル公園近くの知人宅を訪ねた帰り、陽気がよく暖かでしたので公園内を散歩してみました。
犬を連れて散歩している女性の他には人影はなく、静かな公園の一角に、1メートル大の歌碑があり、“春の小川”の楽譜が刻まれていました。側にベンチがありましたので座って一休みしていました。暫くして蝶が舞ってきて歌碑に止まりました。キタテハでした。格好の被写体とカメラを向け何枚か撮っていたら、なんと、今度はルリタテハが舞ってきて歌碑の下のほうに止まり、翅を一杯に広げました。こんなチャンスは願っても実現するものではありません。夢中でシャッターを押しました。蝶たちは、“春の小川”の歌詞に誘われてきたのでしょうか、幸運のひとときでした。


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【落ち葉のシンフォニー】
2015.11.16
雨の一日で紅葉は終わり、木々の葉は急ぎ落ち葉となりました。町内の紅葉の林を一回りして見ました。
公園の赤いカエデの木の下は真っ赤なじゅうたん。
クヌギ林は茶色の葉で埋め尽くされ、林道は落ち葉路斜光が木の陰を描いています。
沢川の流れの岸に寄せられた落ち葉、淵では木の葉がクルクルと回っていました
雨でできた山道の水たまりには、秋の空が映り、落ち葉の縁が光っていました。
苔の上には、いま散り落ちたばかりか2枚のモミジ葉、丸い東屋の屋根にも落ち葉が載り、大きな葉はモクレンの葉でした。また誰もいない公園のブランコには落ち葉が静かに乗っていました。
落ち葉の情景が奏でるシンフォニーに、耳を傾けながら、ゆっくりと3時間余り散策をしました。
ちなみに、落ち葉の光景を伝えるのに、どんな表現がよいか考え、次のようにしてみました。
 ・はらはらと散る モミジ
 ・ひらひらと舞う ケヤキ
 ・しんしんと降る カラマツ
 ・かさかさと積もる 雑木林
 ・ぱさりぱさりと落ちる カシワ
 ・ぽとりと落ちる カキ
連想頂けるでしょうか。


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【この時期らしからぬ花を撮る】
2015.11.19
 朝晩、寒くなり霜の降りるこの時期、里山を歩いていると、この時期ならぬ花が咲いていて、足を止めさせられます。そんな花をいくつかカメラに収めてみました。
白いツツジの花
真っ赤なバラの花
サクラの花
ヤマツツジの花
ナズナの花
オオイヌノフグリの花
タチフウロの花
タンポポの花
ササユリの花
白いコスモスの花

アキノキリンソウの花
タカネニガナの花
ニガナの花
フランスギクの花
ノコンギクの花


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【里帰りのルリタテハ】
2015.11.20
 10月4日羽化し、20日まで家の中で、私が与えた蜂蜜を吸蜜していて、その後外に舞い立っていったルリタテハと思われる蝶が、今日の昼下がり庭にやってきて、小鳥用に置いてある熟し柿で果汁を吸い始めました。たまたま友達が来ていたので“我が家で育った蝶が里帰りした”と言いながら写真を撮りに蝶の近くへ行ったら、蝶は舞いたって私の肩に止まりました。
 “蝶が肩に止まっている”と友達は驚きましたが、私は、卵から育て羽化して1週間あまり、毎日蜂蜜を与えてきた私を、この蝶は覚えていてくれたのだと、一人嬉しく幸せな気分になりました。蝶は夕方まで3回、同じようにやってきました。


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【アゲハチョウ蛹化】
2015.11.23
 庭に植えた食草で、卵から育てた幼虫と、近くの方が持ってきた幼虫を、鳥や蜂に食べられないよう家の中で飼ってきましたが、その総てが今日「蛹(サナギ)」となりました。(キアゲハ16個・ナミアゲハ3個・クロアゲハ18個・合計37個)蛹をこのまま家の中に置くと、冬期暖房を入れると室温が上昇し、蛹は春が来たかと勘違いして、1〜2月頃に羽化してしまいますので、蛹を集めて屋外のネット囲い中に移して冬期の管理、保護をいたします。来春このうち何個が無事羽化して舞い立つかが楽しみです。


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【花鉢で蛙が冬眠】
2015.12.1
 例年、正月に花を咲かせるようにと、12月になると梅の植木鉢を家の中に取り込み温度管理をいたしますが、取り込んだ鉢の中になんと蛙が顔を覗かせているのに気づきました。この鉢の中の土に潜って冬眠するつもりだろうと、そっとしておいてやります。


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【初冬の蝶】
2015.12.1
 12月に入り、この時期どんな蝶がいるのか、夏の間、よく蝶を見かけた町内のあちこちを、半日歩いて見て、目にした蝶を写真に撮りました。
モンキチョウ
ベニシジミ
ウラナミシジミ
ヒメアカタテハ
コミスジ
キタキチョウ
モンシロチョウ
ウラギンシジミ
テングチョウ
翅の傷んだヒョウモンチョウの仲間
キタテハ
ヤマトシジミ
イチモンジセセリ
メスグロヒョウモン
ルリタテハ


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【サンルーム内の蝶】
2015.12.1
 霜の降りる寒い戸外から、温かいサンルーム内に入れてあげた蝶への給蜜、今朝はモンキチョウ12、キタテハ2、ベニシジミ1、キタキチョウ1、合計16頭が、テーブルの上で一緒に蜂蜜を吸蜜しました。吸蜜の後は、ガラス戸に並んで止まり日向ぼっこをするもの、サンルーム内に咲く花でさらに吸蜜するもの等、思い思いの行動に移っています。


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【ヤマツツジが満開】
2015.12.5
 昨日は、いっとき小雪がちらつき、今日は薄日が射していますが、小横川の墓地の近くを通ったら、ヤマツツジが満開でした。ここのツツジは、例年初冬のこの時期、返り咲きをすることは知っていましたが、こんなに鮮やかな色で満開になるのは珍しい事なので、写真に撮ってきました。


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【庭に小鳥が見え始める】
2015.12.5
 寒くなって、小鳥たちが庭に姿を見せるようになりました。今年の冬は果たしてどんな種類の鳥が、どのくらい来るかわかりませんが、小鳥の為の餌は十分用意しました。カキが400個ほど、リンゴが100個、それにヒマワリの種、バンくず等、例年通りの量を確保しました。今日現在、庭に姿を見せたのは次の7種類です。
スズメ
シジュウカラ
ヤマガラ
ジョウビタキ メス↓  オス→
ヒヨドリ
エナガ
ツグミ


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