自然と友だち


いつもとは違う春

 満開の桜に花に雪、と思えば、5月に入り夏を思わせる暑さが続くなど、異常な陽気に、自然の草花、蝶、昆虫などの生きものには例年と異なる様子が見受けられるように思われますので、従来の写真記録と対比しながら、自然と向き合い、写真を撮っていこうと思います。


撮影・解説:加納巌

加納さんに質問やメッセージをどうぞ。
http://www3.jsf.or.jp/mlmaster/



 

花をマクロで覗(のぞ)く 冬眠から出てきたカエル ニホンカモシカと仲良くなる ヤマガラが家の中へ アゲハ蝶の羽化が始まる
花をマクロで覗(のぞ)く 冬眠から出てきたカエル ニホンカモシカと仲良くなる ヤマガラが家の中へ アゲハ蝶の羽化が始まる
スイセンの花色々 カエルがクモを捉えて食べる ゴールデンウィークの山路の花 月とフジの花とカエル レンゲ田と農作業
スイセンの花色々 カエルがクモを捉えて食べる ゴールデンウィークの山路の花 月とフジの花とカエル レンゲ田と農作業
山野草の集落
山野草の集落



 





いつもとは違う春


【花をマクロで覗(のぞ)く】
2015.4.5
 見慣れた花も、近づいてマクロレンズで覗(のぞ)くと、実に精巧なつくりになっていて、自然の造形の美に感心させられます。
タンポポの綿毛
サンシュユの花
クロッカスの花芯
イワマツツジのオシベとメシベ
ホトケノザの花
カキドオシの花


▲写真を選ぶ▲


 


【冬眠から出てきたカエル】
2015.4.17
 冬眠から出てきたアマガエルが庭先にいました。今夜は気温が下がるとの予報なので、家の中の花鉢に移してあげました。しばらく葉の陰に隠れていましたが温かいサンルーム内、動き出して花の上にまで登りました。
葉の下から顔を覗かせました
花の茎をよじ登ります
もう少し、花びらに手を伸ばします
ようやく花の上に登りました
花の上で一休み


 

【ニホンカモシカと仲良くなる】
2015.4.12
 4月9日、子連れのニホンカモシカと出会った所へ行ってみました。その場所にはおらず、近くを探したら300メートル程離れた林道脇の山の斜面に、先日の仔カモシカと思われるニホンカモシカを見つけました。バイクから降りて声を掛けながら近づくと少し斜面を登りましたが、立ち止まって振り向き、じっと私を見下ろしているので、ゆっくり観察しようと道端に腰を下ろし、昼時でしたので持っていたパンを食べ始めました。その様子を見ていたカモシカは、好奇心からか、少し私の方へ近づいてきました。距離5〜6メートル程、私が食べているのを見て、カモシカも足元から何かを咥(くわ)えて食べ始めました。警戒する様子もないので、話しかけながら写真を撮らせてもらいました。野生のカモシカと仲良くなったと嬉しい気持ちになり、30分ほど過ごし、“さようなら”と言って別れました。カモシカはそんな私を、その場で見送ってくれました。


 



【ヤマガラが家の中へ】
2015.4.17
 このところ毎日、家の中に入ってきて、窓際のテーブルの上に置いてあるヒマワリの種を咥えては外に出て行くヤマガラが、この日は家の中に入ってきて、サンルーム内で遊んでいました。
 テーブルの上にいるヤマガラに、私が顔を近づけても逃げようとせず、顔合わせをしていました。


 



【アゲハ蝶の羽化が始まる】
2015.4.23
 冬の間、軒下のネット囲いの中で管理してきたアゲハ蝶の蛹が羽化し始めました。
 4月23日に2頭(キアゲハ・ナミアゲハ各1)、24日には4頭(クロアゲハ2・ナミアゲハとキアゲハ各1)、25日に1頭(クロアゲハ)、26日に2頭(クロアゲハ2)、27日3頭(クロアゲハ3)が羽化し、羽化後2日目には私の与えた蜂蜜や、サンルーム内にある鉢花で吸蜜したり、カーテンに止まったりと、サンルーム内を舞っていました。26日にはナミアゲハ1組が交尾しているのを見かけました。4月末までに羽化したのはキアゲハ6・ナミアゲハ5・クロアゲハ9で、5月1日には全頭を外に放ちました。
 5月に入り、2日にクロアゲハと、オナガアゲハ1頭が羽化、オナガアゲハの羽化は今春初めてでした。まだ羽化していない蛹が5個有りましたが、調べたらすでに死んだ蛹でした。
 結果として、今春越冬して羽化したアゲハ蝶は、キアゲハ6・ナミアゲハ5・クロアゲハ11・オナガアゲハ1の、合計23頭となりました。元気よく外に舞いたっていきましたので、また庭にやってきて、庭に栽培している食草(ボウフウ・サンショウ・カラタチなど)に産卵してくれるのを期待しています。
私の与えた蜂蜜を吸う
カフスボタンに止まる
カエルが見上げる
羽化した2日後に交尾したナミアゲハ
5月1日外に放つ
5月2日、オナガアゲハが1頭羽化する


 



【スイセンの花色々】
2015.4.26
 我が家の庭と、近くの家の庭に咲くスイセンの花、色々を写真に撮ってみました。


 



【カエルがクモを捉えて食べる】
2015.4.30
 冬眠から覚めてサンルーム内の花鉢にいるカエルが、近づいてきたクモを捉えて食べるところを写真に収めました。
クモを口にし前足で押さえる
何とか飲み込もうとするがクモの足がつかえて
なかなか飲み込めない
足を踏ん張って悪戦苦闘の様子
あともう少しだ、がんばれ
ようやく飲み込んで、ほっと一息


 



【ゴールデンウィークの山路の花】
2015.5.1
 気温28度、夏の陽気、林の入り口には、黄色いヤマブキの花と、白いヤマザクラの花が競い咲きしており、5月の空にアケビの蔓花が垂れ、道のりの草むらの中には、赤いクサボケの花が咲いていました。林の中に入ると、光の射し込む足元に、可憐な野の花も咲いていました。
ヤマブキとヤマザクラ
アケビの花
クサボケの花
シロバナエンレイソウ
ネコノメソウ


 



【月とフジの花とカエル】
2015.5.5
 こどもの日、午後9時、窓の外を見たら、庭の藤棚の向こうに満月が浮かんでいました。紫のフジの花を入れて写真を撮っていたら、窓辺に吊した鉢植えの中にカエルがいましたので、『カエルの月見』と、シャレタ写真にしてみました。


 



【レンゲ田と農作業】
2015.5.5
 こどもの日、最近では少なくなったレンゲ田を見つけて写真を撮りました。近くにはクサノオウの花も見られましたが、なんと言っても今日のカメラ収穫は、農作業が機械化され、滅多に見られなくなった水田の農作業を、子供たちも総出でやっているところを見ることができたことです。おまけに水田の一角にオタマジャクシが群れているのも見ることができました。


 



【山野草の集落】
2015.5.9
 林道下の沢沿いに、ニリンソウの群生があるのを見つけ、急斜面を沢に降りて見ると、今まで見たこともない一面のニリンソウが視界に広がり目を見張りました。、その周辺20メートルほどの斜面には、すでに花の時期を終えたカタクリ、背丈を伸ばしつつあるトリカブトの集まりも見ることができました。ごく限られた一カ所に、これほどたくさんの珍しい山野草があるのを見るのは初めてで、気をつけて歩かないと踏みつぶしそうですので、注意をしながら夢中で写真を撮りました。まだトリカブトは背丈を伸ばしているところですので、花の咲く頃に再度訪れ、あたりを探索して、新しい発見をしたら続編としてお知らせいたします。林の中ではウグイス、ホホジロ、キビタキ等のさえずりも聞かれ、まさにここは山野草の見本園であり、自然の楽園です。このまま私だけの秘密の場所としてそっとしておくべきか、それとも保護のため何らかの手を加えるべきか、専門家の方のご意見、お話をお聞きしたいと思います。
ニリンソウの群生
 
カタクリ
アマナ
ラショウモンカズラ


 






『自然と友だち』バックナンバーはこちら
『北の丸公園の自然HP』バックナンバーはこちら
『自然との出会いHP』バックナンバーはこちら




このサイトのすべての画像・記事について、無断使用・転載を禁止します。
Copyright (C)2007 Science Museum Tokyo, ALL RIGHTS RESERVED.