冬の季節を生き抜いている草木の中から(前編)


「冬の季節を生き抜いている草木の中から(前編)」

 冬は、低い気温と空気の乾燥が草木が生きていくうえで大きく影響しています。この寒い冬を草木たちはどのような姿で過ごしているでしょうか。
 草木の冬越しの姿の中から、前編では、木の芽の姿と、寒さの中できれいな実をつけて自然を飾ってくれている木の実の姿の一部をご紹介します。
 後編(419号)では、寒さを避けるように地面に葉をくっつけるように広げている姿(ロゼットという)と、冬でも美しく花を咲かせている姿をご紹介します。
 冬の草木の姿をお楽しみください。
撮影・解説:永井昭三

永井昭三先生にメッセージや質問などをお寄せください。
http://www3.jsf.or.jp/mlmaster/


 

<木の芽のいろいろ>

毛におおわれた着物(芽鱗=がりん)に包まれている冬芽(1) 毛におおわれた着物(芽鱗=がりん)に包まれている冬芽(2) 1枚の着物(芽鱗=がりん)に包まれている冬芽 数枚の着物(芽鱗=がりん)に包まれている冬芽(1)
ハクモクレンとコブシの冬芽 カラタネオガタマとダイサンボクの冬芽 ホオノキとクロヤナギの冬芽 トサミズキとサンシュユの冬芽
ハクモクレンとコブシの冬芽 カラタネオガタマとダイサンボクの冬芽 ホオノキとクロヤナギの冬芽 トサミズキとサンシュユの冬芽
数枚の着物(芽鱗=がりん)に包まれている冬芽(2) 鱗(うろこ)のような着物(芽鱗=がりん)に包まれている冬芽(1) 鱗(うろこ)のような着物(芽鱗=がりん)に包まれている冬芽(2) 着物(芽鱗=がりん)の表面が粘液(ねんえき)におおわれている冬芽
アオキとサンゴジュの冬芽 メグスリノキの冬芽 タブノキとクスノキの冬芽 トチノキの冬芽
アオキとサンゴジュの冬芽 メグスリノキの冬芽 タブノキとクスノキの冬芽 トチノキの冬芽
葉の柄のもとに包まれている冬芽 花の芽と葉の芽が別々の冬芽 花と葉のもとが一緒に包まれている冬芽 着物(芽鱗=がりん)に包まれていない裸(はだか)の冬芽
スズカケノキとハクウンボクの冬芽 クロモジとミツマタの冬芽 ニワトコとドウダンツツジの冬芽 ムラサキシキブとアカメガシワの冬芽
スズカケノキとハクウンボクの冬芽 クロモジとミツマタの冬芽 ニワトコとドウダンツツジの冬芽 ムラサキシキブとアカメガシワの冬芽

<木の実の中から>

キンカンとタチバナの実 ミヤマシキミの実 ヤブコウジとマンリョウの実 センリョウの実
キンカンとタチバナの実 ミヤマシキミの実 ヤブコウジとマンリョウの実 センリョウの実
タラヨウとクロガネモチの実 ユズリハの実 クチナシの実 クコの実
タラヨウとクロガネモチの実 ユズリハの実 クチナシの実 クコの実
ナンテンの実
ナンテンの実



 





<木の芽のいろいろ>

毛におおわれた着物(芽鱗=がりん)に包まれている冬芽(1)
ハクモクレンとコブシ<モクレン科>の冬芽
ハクモクレンとコブシ<モクレン科>の冬芽
撮影日:2012年12月1日  撮影場所:千代田区北の丸公園
★ハクモクレンの冬芽(約3.5cm)は、枝の先に表面が淡い灰褐色の毛におおわれてふっくらした暖かそうな芽をつけています。
★コブシの冬芽(約2cm)は、ハクモクレンの冬芽より小柄ですが、灰白色の毛におおわれた芽を枝先につけています。

 どちらも、長い毛の生えた厚い着物(芽鱗=がりん)に包まれています。芽鱗をはがして見ると、内側にも毛の生えた厚い芽鱗が重なっていて、その中に新しく伸びてくる花や葉のもとが守られています。

 

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毛におおわれた着物(芽鱗=がりん)に包まれている冬芽(2)
カラタネオガタマとダイサンボク<モクレン科>の冬芽
カラタネオガタマとダイサンボク<モクレン科>の冬芽
撮影日:2012年12月11日  撮影場所:千代田区北の丸公園
★カラタネオガタマの冬芽(5~8mm)は、褐色をおびたフワフワした毛に包まれた芽で、葉の脇に1つずつつけています。
★ダイサンボクの冬芽(約3cm)は、枝の先に淡い緑褐色の細かい毛におおわれた細長いとんがり帽子のような形の芽をつけています。

両方とも、毛の生えた厚い着物(芽鱗=がりん)が芽の外側と内側に重なっていて、中の花や葉のもとを守っています。

 

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1枚の着物(芽鱗=がりん)に包まれている冬芽
ホオノキ<モクレン科>とクロヤナギ<ヤナギ科>の冬芽
ホオノキ<モクレン科>とクロヤナギ<ヤナギ科>
撮影日:2012年12月1日  撮影場所:千代田区皇居東御苑
★ホオノキの冬芽(4~5cm)は細長い灰黒色の芽で、枝先に矛=ほこ先(やりの先についている武具)のような姿でついています。毛におおわれてはいませんが、厚い着物(芽鱗=がりん)が外側と内側に重なっていて、花や葉のもとを守っています。
★クロヤナギの冬芽(約8mm)は、先がとがった茶褐色のつやのあるだ円体で、葉がついていた跡の脇に見られます。薄いけれども丈夫な着物(芽鱗)1枚で、中の毛が生えている花のもとを守っています。

 

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数枚の着物(芽鱗=がりん)に包まれている冬芽(1)
トサミズキ<マンサク科>とサンシュユ<ミズキ科>の冬芽
トサミズキ<マンサク科>とサンシュユ<ミズキ科>の冬芽
撮影日:2012年12月12日  撮影場所:千代田区北の丸公園
★落葉樹のトサミズキの冬芽(1~1.5cm)は、淡い赤褐色の先がとがり、中ほどがふくらんだだ円形で、5~6枚の薄い着物(芽鱗=がりん)を重ね着しているようにおおっています。
★サンシュユの冬芽(5~7mm)は、表面に細かい毛が生えている茶褐色の比較的厚くてかたい4枚の着物(芽鱗=がりん)に包まれた、先のとがった球形の芽です。短い柄に支えられて葉がついていた跡の脇についています。

 

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数枚の着物(芽鱗=がりん)に包まれている冬芽(2)
アオキ<ミズキ科>とサンゴジュ<スイカズラ科>の冬芽
アオキ<ミズキ科>とサンゴジュ<スイカズラ科>の冬芽
撮影日:2012年12月12日  撮影場所:千代田区北の丸公園
★常緑樹のアオキの冬芽(雄の木の方は約2cm・雌の木の方は約1.3cm)は、外側の2枚の厚い着物(芽鱗=がりん)の中に薄い着物(芽鱗)が2枚ずつ重なって、花や葉のもとを守っています。
★サンゴジュの冬芽(0.7~1cm)は、短い毛の生えた丈夫な着物(芽鱗=がりん)が内外2枚ずつ重なっていて、葉や花のもとを守っています。

どちらの芽にも、芽鱗の外側に2枚の苞(ほう)が見られます。

 

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鱗(うろこ)のような着物(芽鱗=がりん)に包まれている冬芽(1)
メグスリノキ<カエデ科>の冬芽
メグスリノキ<カエデ科>の冬芽
撮影日:2012年12月6日  撮影場所:千代田区北の丸公園
★落葉樹のメグスリノキの冬芽(約1cm)を見ると、鱗(うろこ)のような着物(芽鱗=がりん)が、瓦(かわら)を並べたように重なって見えます。どの芽鱗も下から伸びあがっていますので、中に包まれている新しい葉のもとは20数枚の芽鱗に囲まれていることになります。おかげで葉のもとは寒さや乾きから十分に守られていることがわかります。
 同じ落葉樹のサクラの冬芽も同じようなつくりになっています。

 

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鱗(うろこ)のような着物(芽鱗=がりん)に包まれている冬芽(2)
タブノキとクスノキ<クスノキ科>の冬芽
タブノキとクスノキ<クスノキ科>の冬芽
撮影日:2012年12月11日  撮影場所:千代田区北の丸公園
★常緑樹のタブノキの冬芽(1~1.5cm)を見ると、落葉樹のメグスリノキの芽に見られるような鱗(うろこ)状の着物(芽鱗=がりん・15枚前後)が瓦(かわら)を並べたように重なって見えます。芽鱗の重なり方は、メグスリノキやサクラの芽と同じで、中の新しい葉のもとは何重もの芽鱗に囲まれているので、寒さや乾きから守られているといえます。
★クスノキの冬芽(約1cm)にも、タブノキに見られるような鱗状の芽鱗(10枚前後)が見られます。

 

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着物(芽鱗=がりん)の表面が粘液(ねんえき)におおわれている冬芽
トチノキ<トチノキ科>の冬芽
トチノキ<トチノキ科>の冬芽
撮影日:2012年12月6日  撮影場所:千代田区水道橋駅脇の街路樹
★トチノキの冬芽(2~2.5cm)の外側には、ねばねばした液(樹脂=じゅし)が出て、芽の着物(芽鱗=がりん)の表面やすき間をおおっています。冬芽の粘液は、乾いてネバネバしなくなりますが、芽の中の葉や花のもとを寒さや乾きから守ることに役立っているのです。
 トチノキの冬芽のように樹脂に芽鱗がおおわれているものには、クロヤマナラシがあります。クロヤマナラシの冬芽も、初めのうちは樹脂でネバネバしていますが、やがて乾きます。

 

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葉の柄のもとに包まれている冬芽
スズカケノキ<スズカケノキ科>とハクウンボク<エゴノキ科>の冬芽
スズカケノキ<スズカケノキ科>とハクウンボク<エゴノキ科>の冬芽
撮影日:2012年12月1日  撮影場所:千代田区北の丸公園
★スズカケノキの冬芽(約7mm)は、葉が枝から落ちると姿が見えてきます。葉の柄のもとに包まれているので、寒さや乾きから守られているといえます。芽は、帽子のような厚いつやつやした着物(芽鱗=がりん)に包まれています。
★ハクウンボクの冬芽(7~8mm)も、葉が落ちるまでは、葉の柄のもとに包まれているので、寒さや乾きから守られているといえます。芽は、褐色のフェルトのような毛におおわれた着物(芽鱗=がりん)に包まれています。

 

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花の芽と葉の芽が別々の冬芽
クロモジ<クスノキ科>とミツマタ<ジンチョウゲ科>の冬芽
クロモジ<クスノキ科>とミツマタ<ジンチョウゲ科>の冬芽
撮影日:2012年12月11日  撮影場所:千代田区皇居東御苑
★クロモジの木では、1本の木の中に姿の違う細長い芽と、先がとがっている球形の芽が見られます。細長い方の芽は3~4枚の着物(芽鱗=がりん)の中に葉のもとが包まれているので、葉の芽(葉芽=ようが・約1.5cm)といい、球形の方の芽は3~4枚の芽鱗の中に花のもとが包まれているので、花の芽(花芽=かが・約5mm)といいます。
★ミツマタの枝先には、白い細かな毛におおわれた淡い灰緑色の裸の姿の花の芽(花芽=かが・約1cm)の集まり(30~50花)と灰緑色の毛におおわれた裸の姿の葉の芽(葉芽=ようが・約1.5cm)が見られます。ミツマタの芽は、葉芽と花芽が別々であると共にはだかんぼうの芽(裸芽=らが)でもあるわけです。

 

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花と葉のもとが一緒に包まれている冬芽
ニワトコ<スイカズラ科>とドウダンツツジ<ツツジ科>の冬芽
ニワトコ<スイカズラ科>とドウダンツツジ<ツツジ科>の冬芽
撮影日:2012年12月10日  撮影場所:千代田区北の丸公園
★ニワトコの木では、1本の木の中にふっくらした芽とほっそりした芽が見られますが、ふっくらした方の芽の、着物(芽鱗=がりん)5~6枚をはがして見ると、中から葉と花のもとが見えてきます。このような芽を葉と花の両方が混じって入っている芽(混芽=こんが・約1.3cm)といっています。一方のほっそりした方の芽は、葉のもとが守られている葉の芽(葉芽=ようが・約1.5cm)です。ニワトコには、混芽と葉芽の両方が見られることがわかります。
★ドウダンツツジの冬芽(約5mm)では、春先に24~25枚の着物(芽鱗=がりん)がほころびると、中から花と葉が現れてきますので、小さいけれども混芽であることがわかります。

 

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着物(芽鱗=がりん)に包まれていない裸(はだか)の冬芽
ムラサキシキブ<クマツヅラ科>とアカメガシワ<トウダイグサ科>の冬芽
ムラサキシキブ<クマツヅラ科>とアカメガシワ<トウダイグサ科>の冬芽
撮影日:2012年12月10日  撮影場所: 千代田区北の丸公園
★ムラサキシキブの冬芽(7~10mm)は、枝先に縮こまった小さな葉がフェルトのような灰褐色の細毛におおわれている姿で見られます。このような着物(芽鱗=がりん)に包まれていない裸(はだか)の芽を裸芽(らが)といいます。
★アカメガシワの冬芽(約1cm)も、枝先に細毛におおわれた茶褐色の縮んだ小さな葉がかたまった姿で見られます。ムラサキシキブと同じ裸芽の一つです。

 

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<木の実の中から>

キンカンとタチバナの実<ミカン科>
キンカンとタチバナの実
撮影日:2013年1月5日  撮影場所: 千代田区皇居東御苑
★キンカンの実:キンカンの木は、夏の頃白い花を枝先の葉の脇に1~2花ずつ咲かせますが、秋から冬にかけては球形の黄色い実(径2~4cm)をつけています。実の中には、ミカンの様な袋が4~5袋入っています。中には白い種も4~5粒見られます。
★タチバナの実:タチバナの木は、6月頃、枝先の葉の脇に1花ずつ白い花を咲かせますが、花の後には、先が平らな球形の実(1.5~3cm)をつけて、冬の間は黄色く熟れた姿で木を飾っています。実の中には、小さな袋が6~8袋入っています。1つの袋の中には、白い種が1~2粒あります。

 

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ミヤマシキミの実 <ミカン科>
ミヤマシキミの実
撮影日:2013年1月5日  撮影場所: 千代田区皇居東御苑
 ミヤマシキミの木には、雄の木と雌の木があります。4~5月頃、枝先に白い小さな花を咲かせますが、雌の木には枝先に秋から春にかけて赤く熟した実(径約8mm)の集まりが見られます。お正月の飾りに使われることもありますが、有毒ですから食べてはいけません。

 

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ヤブコウジとマンリョウの実 <ヤブコウジ科>
ヤブコウジとマンリョウヤブコウジとマンリョウの実
撮影日:2013年1月5日  撮影場所: 千代田区皇居東御苑
★ヤブコウジの実:ヤブコウジの木は、7~8月頃、葉の脇に白い小さな花の集まりを下向きに散形状に咲かせます。秋から冬にかけては、赤く熟した球形の実(径6~7mm)が下向きになっているのが見られます。実の中には、淡い褐色のすじが見られる種(5~6mm)が1粒入っています。
★マンリョウの実:マンリョウの木は、7月頃、前の年に出た枝の先に、白い小さな花を散房状に10数花ずつ咲かせます。冬の間は、球形の赤い実(6~7mm)を下向きにつけています。実の中には、縦すじの見える灰色をおびた黄色の種(5~6mm)が1粒入っています。

 

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センリョウの実 <センリョウ科>
センリョウの実
撮影日:2013年1月5日  撮影場所: 千代田区皇居東御苑
 センリョウの木は、6~7月頃、枝先に2~3本枝を分けた花穂を出して黄緑色の小さな花(がくも花びらもない)の集まり(穂状花序)をつけます。冬の間は、球形の赤い実(5~8mm)を上向きに群がりつけています。実の中には、淡い褐色のウズラの卵形の薄っぺらい種(約4mm)が1つ入っています。

 

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タラヨウとクロガネモチの実 <モチノキ科>
タラヨウとクロガネモチの実
撮影日:2013年1月5日  撮影場所: 千代田区皇居東御苑
★タラヨウの実:タラヨウの木には、5月頃、葉の脇にあった短い柄が枝を分けて黄緑色の小さい花をたくさん咲かせます(集散花序)。冬の間は、赤く熟した紅色の球形の実(径約7mm)が群がりついています。実の中には、半月状でだ円形の白っぽい種(約5mm)が4粒ほど入っています。
★クロガネモチの実:クロガネモチには、雄の木と雌の木があります。5~6月頃、新しい枝の葉の脇に出ている柄(約1cm)の先に淡い紫色の花をたくさん咲かせます(集散花序)。雌の木には、秋から冬にかけて球形の真っ赤な実(径約8mm)をびっしりつけています。実の中には、灰黄色の半月形の種(約5mmで2本の縦溝が見られる)が6粒ほど入っています。

 

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ユズリハの実 <ユズリハ科>
ユズリハの実 
撮影日:2013年1月5日  撮影場所: 千代田区皇居東御苑
 ユズリハには、雄の木と雌の木があります。4~5月頃、枝先の葉の脇に緑色の小さな花の集まりをたくさん咲かせます(総状花序)。秋から冬にかけて、雌の木には、黒紫色で白い粉におおわれている実(径約8mm)の集まりを房のようにつけています。実の中には、灰褐色で表面がざらついている球形の種(約7mm・種の面にはふくらんだすじが4~5本見られる)が1粒入っています。

 

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クチナシの実 <アカネ科>
クチナシの実 
撮影日:2013年1月5日  撮影場所: 千代田区皇居東御苑
 クチナシの木は、6~7月頃白い花(径約6~8cm)を咲かせます。冬の間は角張った6本の縦すじが見られる黄赤色のだ円形の実(約3cm)を枝先につけています。実の先に見られる細長い緑色のものは、花の時のがく片(約2cm)です。
 実の中には、丸みのある黄赤色の薄く小さな種(3~5mm)が90粒ほど入っています。この実は、染料や薬用に利用されています。

 

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クコの実<ナス科>
クコの実 
撮影日:2012年12月20日  撮影場所: 千代田区皇居のお濠端
 クコの木は、8~11月頃、葉の脇から細い柄を出して、先が深く5裂した鐘形(かねがた)の薄紫色の花を咲かせます。冬の間は写真に見られるような卵状だ円形のつやのある紅色の実(約1.5cm)が垂れ気味になっているのが見られます。実のもとには、花のもとにあった浅く5裂したがくが残っているのが見られます。実の中には、褐色の薄っぺらい丸みのある種(約2.5mm)が20粒前後入っています。実は食べられます。

 

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ナンテンの実<メギ科>
ナンテンの実 
撮影日:2012年12月28日  撮影場所: 千代田区北の丸公園
 ナンテンの木には、6~7月頃、枝の先に、円錘状(えんすいじょう)にたくさんの白い小さな花(径約6mm)が集まって咲きます。その後、秋から冬にかけて赤い球形の実(径7~8mm)が実っているのが見られます。実の中には、丸くお椀(わん)形のへこみが見られる薄い種(約5mm)が2粒入っています。

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