自然と友だち


No.89 「初秋の頃」

 台風12号はゆっくりと進みながら、各地に大雨を降らせ、がけ崩れなどで大災害を引き起こしました。災害にあわれた方々に心よりお見舞い申しあげます。まさに酷暑だった夏もようやく去り、あれほどにぎやかに鳴き続けたセミたちの声もあまり聞こえなくなり、アオマツムシ、コオロギ、カネタタキなどの声が聞こえるこの頃です。
 さて、この秋のシーズンはどんな生きものと出会えるでしょう。

撮影・解説:松田邦雄

松田邦雄先生に質問やメッセージをどうぞ。
http://www3.jsf.or.jp/mlmaster/



 

初秋の草木の花 花とチョウ
ススキ ヤブラン ヒガンバナ クズ 花と実 キンモクセイ キアゲハ ニラの花
ススキ
ヤブラン
ヒガンバナ クズ 花と実 キンモクセイ キアゲハ
ニラの花
花とチョウ 樹液と虫たち 果実とチョウ 草原のチョウ
キバナコスモス コスモス アカボシゴマダラ サトキマダラヒカゲ スズメバチ コナラ コクワガタ ヒメジャノメ ハナモモ ムラサキツバメ 幼虫 蛹 成虫 イチモンジチョウ コミスジ
キバナコスモス
コスモス
アカボシゴマダラ
サトキマダラヒカゲ
コクワガタ
ヒメジャノメ
ハナモモ
ムラサキツバメ
幼虫 蛹 成虫
イチモンジチョウ
コミスジ
草原のチョウ キリギリス バッタ トンボ
キマダラセセリ モンキチョウ ツマグロヒョウモン オスメス 幼虫 アオマツムシ ヒメクダマキモドキ クダマキモドキ オンブバッタ トノサマバッタ ウスバキトンボ リスアカネ アキアカネ
キマダラセセリ
モンキチョウ
ツマグロヒョウモン
オスメス 幼虫
アオマツムシ
ヒメクダマキモドキ
クダマキモドキ
オンブバッタ
トノサマバッタ
ウスバキトンボ
リスアカネ
アキアカネ
館山便り 安曇野便り
クロイワツクツク クロイワツクツク 交尾 モズのはやにえ カトリヤンマ オニヤンマ ギンヤンマ ナナカマドの実 イネ リンゴ ソバ アサギマダラ
クロイワツクツクおす クロイワツクツクめすおす
交尾
モズのはやにえ
カトリヤンマ
オニヤンマ
ギンヤンマ
ナナカマドの実
イネ
リンゴ
ソバ
アサギマダラ
安曇野便り
群れ飛ぶアサギマダラ クモガタヒョウモン ツマグロヒョウモン オオウラギンスジヒョウモン ウラギンヒョウモン ミドリヒョウモン メスグロヒョウモン交尾 スジボソヤマキチョウ クジャクチョウ シータテハ
群れ飛ぶアサギマダラ クモガタヒョウモン
ツマグロヒョウモン
オオウラギンスジヒョウモン
ウラギンヒョウモン
ミドリヒョウモン
メスグロヒョウモン交尾
スジボソヤマキチョウ
クジャクチョウ
シータテハ



 





初秋の草木の花

ススキ
ヤブラン
ススキ ヤブラン
撮影日: ススキ
ヤブラン
2011年9月23日
2011年9月8日
 撮影場所: 東京都武蔵小金井市
埼玉県新座市
 関東地方では中秋の名月が輝き、まさにお月見日和でした。ススキの穂も出そろい、風にゆれていました。
 林の縁では紫色のヤブランの花が咲いていました。

 

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ヒガンバナ
ヒガンバナ
撮影日: 2011年9月23日  撮影場所: 埼玉県朝霞市
 まさにその名の通り、彼岸の頃にヒガンバナが咲きそろいます。マンジュシャゲとも呼ばれ、茎の上にみごとな花が開いていました。葉はまだなく花が終わってから出てきます。
 球根が土中にあり、花のあと、葉で栄養分をつくりたくわえ、また来年の彼岸の時期に備えるのです。

 

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クズ 花と実
クズ 花と実
撮影日: 2011年9月18日  撮影場所: 埼玉県朝霞市
 秋の野の花、クズも紫色の花が鮮やかです。甘いブドウのような香りがします。花が終わると豆ができます。

 

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キンモクセイ
キンモクセイ
撮影日: 2011年9月23日  撮影場所: 埼玉県朝霞市
 キンモクセイの香りがあちこちで漂いはじめました。

 

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花とチョウ

キアゲハ
ニラの花
キアゲハ ニラの花
撮影日: 2011年9月2日
 白いニラの花が畑のふちに咲きそろう頃です。このニラの花には、チョウやハチ・アブなど虫たちがたくさん集まってきます。ニラの花を見つけたら、しばらくその花に訪れる虫たちを観察するのも楽しいものです。キアゲハのオスメスがそろってやってきました。

 

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キバナコスモス
コスモス
キバナコスモス コスモス
撮影日: キバナコスモス
コスモス
2011年9月8日
2011年9月23日
 撮影場所: 埼玉県新座市
長野県安曇野市
 秋の風情を感じさせるコスモスの花も盛りです。この頃はキバナコスモスもかなり多く見られるようになりました。キアゲハが吸密していました。

 

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樹液と虫たち

アカボシゴマダラ
サトキマダラヒカゲ
コクワガタ
アカボシゴマダラ サトキマダラヒカゲ コクワガタ
撮影日: アカボシゴマダラ
サトキマダラヒカゲ
コクワガタ
2011年9月5日
2011年9月12日
2011年9月19日
 撮影場所: 埼玉県朝霞市
 初秋のコナラの樹液にも、まだチョウの姿が見られました。ことに外来のアカボシゴマダラの姿が目立ちました。なんと小さなコクワガタの姿も見られました。
 サトキマダラヒカゲの羽はかなり破損していました。
 9月21日の台風15号で虫たちはほとんど吹き飛ばされ、コナラの木のまわりには虫の姿が見られなくなりました。

 

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果実とチョウ

ヒメジャノメ
ハナモモ
ヒメジャノメ ハナモモ
撮影日: 2011年9月11日  撮影場所: 東京都渋谷区
 地味なヒメジャノメですが、9月頃よく発生し、落下したハナモモの実の汁を吸っていました。秋の落下果実には、ヒカゲチョウやタラハチョウの仲間のチョウがよく吸汁にやってくる姿を見つけることができます。

 

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草原のチョウ

ムラサキツバメ
幼虫 蛹
成虫
ムラサキツバメ 幼虫 蛹 成虫
撮影日: 幼虫
幼虫と蛹
成虫
2011年9月4日
2011年9月13日
2011年9月24日
 撮影場所: 埼玉県朝霞市
 2000年8月、東京地方で発見されてから11年目の夏、今夏もマテバシイの若芽で南国のチョウ、ムラサキツバメの幼虫を見つけ飼育しました。幼虫のまわりにはアリが来ていました。蛹化し、9月20日頃から羽化しています。これから10月にかけてマテバシイの木のあたりで次々と発生します。
 成虫で冬を越すのですが、まだ東京近郊では越冬している姿を発見できていません。おそらく、伊豆、湘南などの暖かい地方で越冬したものが、世代をくりかえし、発生して夏ごろ飛来してくるものと考えられます。

 

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イチモンジチョウ
コミスジ
イチモンジチョウ コミスジ
撮影日: 2011年9月8日  撮影場所: 埼玉県新座市
 白いすじがあるチョウです。イチモンジチョウはたてに一本のすじがあり、コミスジは横に三本のすじがあるので、すぐ区別ができます。

 

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キマダラセセリ
モンキチョウ
キマダラセセリ モンキチョウ
撮影日: キマダラセセリ
モンキチョウ
2011年9月11日
2011年8月30日
 撮影場所: 東京都渋谷区
埼玉県朝霞市
 明るい草原で小さなキマダラセセリが元気よく飛びまわっていました。
 白いのでモンシロチョウとまちがえられやすいのは、モンキチョウのメスです。クローバーやレンゲの草の上で見られます。

 

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ツマグロヒョウモン
オスメス
幼虫
ツマグロヒョウモン オスメス 幼虫
撮影日: 2011年9月11日  撮影場所: 東京都渋谷区
 ここ数年東京地方でもよく見られる南国のチョウ、ツマグロヒョウモンも秋には数多く見られるチョウです。草間では大きな幼虫も見つかりました。

 

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キリギリス バッタ

アオマツムシ
ヒメクダマキモドキ
クダマキモドキ
アオマツムシ ヒメクダマキモドキ クダマキモドキ
撮影日: アオマツムシ
ヒメクダマキモドキ
クダマキモドキ
2011年9月8日
2011年9月11日
2011年9月11日
 撮影場所: 埼玉県新座市
東京都渋谷区
東京都渋谷区
 秋の虫も出そろってきました。木の上でリーリーリーとにぎやかに鳴いているアオマツムシ、草間でヒメクダマキモドキも見つけました。木の上では少し大きなクダマキモドキなども見られました。

 

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オンブバッタ
トノサマバッタ
オンブバッタ トノサマバッタ
撮影日: オンブバッタ
トノサマバッタ
2011年9月11日
2011年9月30日
 撮影場所: 東京都渋谷区
千葉県館山
 草原では、その名のようにオスをおんぶしたメスのオンブバッタの姿がよく見られました。
 草間からパッと飛びだし、かなり遠くまで飛べるトノサマバッタの姿も見られました。

 

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トンボ

ウスバキトンボ
リスアカネ
アキアカネ
ウスバキトンボ リスアカネ アキアカネ
撮影日: ウスバキトンボ
リスアカネ
アキアカネ
2011年9月11日
2011年9月11日
2011年9月13日
 撮影場所: 東京都渋谷区
東京都渋谷区
埼玉県朝霞市
 一般には、秋はアカトンボと思われますが、アカトンボにもいろいろな種類があります。お彼岸の頃にはウスバキトンボの群飛も見られます。
 木かげでは少しめずらしいリスアカネも発見しました。
 いわゆるアカトンボ・・・アキアカネもそろそろ山地から戻ってきはじめました。電線などにも並んでとまっています。

 

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館山便り

クロイワツクツクおす
クロイワツクツクおす
撮影日: 2011年9月18日  撮影場所: 千葉県南房総市白浜
 このセミは本来南国のセミで、南九州以南奄美・沖縄地方に産するセミなのです。ところが、千葉の南房総白浜海岸地方でギ、ギ、ギ、ゲ、ゲ・・・と奇妙な声で夕方17時から18時ごろに鳴いているのです。本来のツクツクボウシに型はよく似ていますが、ひとまわり大きいのです。20年ほど前に奄美地方から移植したソテツやサルスベリの根についてきた幼虫が環境に適応して発生しているようです。私は前に種子島でこのセミを初めて見つけましたが、南房総で発生していると、昆虫少年・齋藤舜貴くんからの知らせを受けて、白浜にかけつけ、観察することができました。

 

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クロイワツクツクめすおす
交尾
モズのはやにえ
クロイワツクツクめすおす 交尾 モズのはやにえ
撮影日: 2011年9月18日  撮影場所: 千葉県南房総市白浜
 昼間はほとんど鳴かず、じっと木にとまっていました。夕刻17時半ごろから大合唱がはじまり、30分間くらい続きました。なんとメスに向かってにじり寄ってくるオス・・・そして交尾の姿までカメラにおさめることができました。
 また、なんとあわれなクロイワツクツクの姿を発見…これはモズのはやにえです。

 

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カトリヤンマ
オニヤンマ
ギンヤンマ
カトリヤンマ オニヤンマ ギンヤンマ
撮影日: 2011年9月18日  撮影場所: 千葉県南房総市白浜
 大型のヤンマの仲間もまだ見られました。少しめずらしい種類ではカトリヤンマ、日本最大のオニヤンマやはねが色づいたギンヤンマなども見られました。

 

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安曇野便り

ナナカマドの実
イネ
リンゴ
ソバ
ナナカマドの実 イネ リンゴ ソバ
撮影日: ナナカマドの実
イネ
リンゴ
ソバ
2011年9月27日
2011年9月26日
2011年9月27日
2011年9月26日
 撮影場所: 長野県安曇野市
 草木もいよいよ実りの秋。実をいっぱいにつけています。

 

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アサギマダラ フジバカマの花に集まる
アサギマダラ フジバカマ
撮影日:
2011年9月27日
2011年9月26日
 撮影場所: 長野県大町市
 秋の花フジバカマの花にはアサギマダラが多数飛来します。今秋も信州大町では数百頭ものアサギマダラの姿が見られました。やがてこれから南下し、沖縄の方まで旅をするので有名です。

 

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群れ飛ぶアサギマダラ
群れ飛ぶアサギマダラ
撮影日: 2011年9月27日  撮影場所: 長野県大町市
 青空バックに舞い飛ぶ姿はなんとも言えないほど美しく、夢心地で眺めていました。

 

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クモガタヒョウモン
ツマグロヒョウモン
オオウラギンスジヒョウモン
ウラギンヒョウモン
ミドリヒョウモン
メスグロヒョウモン交尾
クモガタヒョウモン ツマグロヒョウモン オオウラギンスジヒョウモン ウラギンヒョウモン ミドリヒョウモン メスグロヒョウモン交尾
撮影日: クモガタヒョウモン
ツマグロヒョウモン
オオウラギンスジヒョウモン
ウラギンヒョウモン
ミドリヒョウモン
メスグロヒョウモン交尾
2011年9月27日
2011年9月27日
2011年9月27日
2011年9月26日
2011年9月27日
2011年9月27日
 撮影場所: 長野県安曇野市
メスグロヒョウモン撮影:多田毅氏
 秋の高原には、ヒョウモンチョウの仲間がいろいろと見られました。

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スジボソヤマキチョウ
クジャクチョウ
シータテハ
スジボソヤマキチョウ クジャクチョウ シータテハ
撮影日: 2011年9月27日  撮影場所: 長野県安曇野市
 野の花には、さかんに蜜を求めて、平地では見られない美しい高原のチョウたちが見られました。

 

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