自然と友だち


No.77 「いよいよ師走・・・虫も草木も冬支度」

 早いもので今年も師走・・・北風も吹き、気温もぐんとさがって東京付近では、最高気温も15℃を下回るようになりました。変温動物である虫たちは死んでしまうものも多いですが、成虫のまま冬越しをするものもいます。種類によって多少異なりますが、だいたい15℃が活動の限界になっているようです。
 どこかへ潜りこみ、じっと動かず冬眠に入るのです。この時期の生きものたちの姿を探ってみましょう。

撮影・解説:松田邦雄

松田邦雄先生に質問やメッセージをどうぞ。
http://www3.jsf.or.jp/mlmaster/



 

草木
イチョウ ギンナン カエデ ドウダンツツジ ビワの木と花 ヒイラギ ヤツデ ピラカンサ
イチョウ
ギンナン
カエデ
ドウダンツツジ
ビワの木と花 ヒイラギ
ヤツデ
ピラカンサ
草木 虫たち
カキ ナツミカン アキアカネ ヤマトシジミ モンシロチョウ キタテハ アカボシゴマダラ 幼虫 ウラギンシジミ
カキ
ナツミカン
アキアカネ
ヤマトシジミ
モンシロチョウ
キタテハ
アカボシゴマダラ
幼虫
ウラギンシジミ
虫たち 野鳥
クロスジフユシャク メイガ オナガガモ キンクロハジロ ハシビロガモ カルガモ オオバン ヒドリガモ コガモ
クロスジフユシャク メイガ オナガガモ
キンクロハジロ
ハシビロガモ
カルガモ
オオバン
ヒドリガモ
コガモ
野鳥
コサギ
コサギ

 




 





草木

イチョウ
ギンナン
イチョウ ギンナン
撮影日: 2010年11月29日  撮影場所: 東京都千代田区北の丸公園
 紅葉は急ピッチにすすみ、イチョウの木もすっかり黄色くなり、落葉が道にたまっています。木の下にはイチョウの実・・・ギンナンも落ちていました。

 

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カエデ
ドウダンツツジ
カエデ ドウダンツツジ
撮影日: 2010年11月29日  撮影場所: 東京都渋谷区
 カエデの葉も赤く色づいてきました。よく見ると、日のよく当たる上の方から紅葉がはじまり、下の方はまだ緑色でした。
 低木のドウダンツツジの葉も真っ赤に色づいていました。

 

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ビワの木と花
ビワの木と花
撮影日: 2010年11月29日  撮影場所: 東京都渋谷区
 冬でも緑の葉をつけているビワの木もよく見ると、白い小さい花が見られます。
 初夏の頃に出まわる、あのビワの実・・・この寒い冬に花を咲かせるのです。

 

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ヒイラギ
ヤツデ
ヒイラギ ヤツデ
撮影日: ヒイラギ
ヤツデ
2010年12月1日
2010年12月4日
 撮影場所: 埼玉県朝霞市
 師走の花としては、あとトゲトゲのある葉のヒイラギの木の白い花があります。とてもよい香りがします。
 大きな葉のヤツデの木も球状の花のかたまりが咲き出し、アブなどの虫も訪れています。

 

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ピラカンサ
ピラカンサ
撮影日: 2010年11月26日  撮影場所: 東京都渋谷区
 真っ赤な実をいっぱいにつけたピラカンサも目立ちます。冬のあいだの野鳥たちにとっては、大切な食料です。どんな野鳥がやってくるのか観察してみましょう。

 

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カキ
ナツミカン
カキ ナツミカン
撮影日: 2010年11月29日  撮影場所: 東京都渋谷区
 柿の木の葉はすっかり落ち、真っ赤な実には野鳥たちがやってきてつついていました。
 葉は散らずに緑のままのナツミカンの木には、かなり大きく育った黄色の実がたわわについていました。

 

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虫たち

アキアカネ
ヤマトシジミ
アキアカネ ヤマトシジミ
撮影日: アキアカネ
ヤマトシジミ
2010年11月18日
2010年11月29日
 撮影場所: 埼玉県さいたま市秋ヶ瀬公園
東京都渋谷区
 アキアカネが葉にぴったりとまって動かずにいました。日が当たって体温があがると飛ぶことができるでしょう。
 草むらでは、ヤマトシジミが舞っていましたが、動きは鈍く、花にとまってじっとしていました。

 

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モンシロチョウ
キタテハ
モンシロチョウ キタテハ
撮影日: 2010年12月1日  撮影場所: 埼玉県朝霞市
 師走の草地で、まだモンシロチョウの姿も見られました。やがて寒さがもっと厳しくなると、成虫は死んでしまいます。蛹はそのまま越冬します。
 キクの花で吸蜜しているキタテハに出会いました。キタテハは寒さが厳しくなると、どこかにもぐりこんで成虫の姿で冬眠します。

 

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アカボシゴマダラ幼虫
アカボシゴマダラ幼虫
撮影日: 2010年11月18日  撮影場所: 埼玉県さいたま市秋ヶ瀬公園
 冬を幼虫で過ごすアカボシゴマダラの幼虫は、エノキの葉にぴったりついていました。まだ3齢の小さな幼虫です。でも寒くなり、エノキの葉も黄色くなり、食料は乏しいかぎりです。この幼虫もやがて冬眠に入り、えさを全くとらずに木の幹などにくっついて冬を越します。

 

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ウラギンシジミ
ウラギンシジミ
撮影日: 2010年11月29日  撮影場所: 東京都千代田区北の丸公園
 このはねの裏面が白銀色のウラギンシジミは、成虫の姿で冬を越します。いよいよ寒くなってきたので、ツバキの葉裏にじっととまっていました。みなさんも、ツバキなどの葉裏を探してこのウラギンシジミを見つけてみましょう。見つけたらカメラに撮って、チョウは絶対に動かさないようにして、冬のあいだ自然の中で続けて観察してみましょう。

 

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クロスジフユシャク
クロスジフユシャク
撮影日: 2010年12月4日  撮影場所: 埼玉県朝霞市
 寒い冬にならなければ出現しない変わり者のフユシャクの一番手は、クロスジフユシャクでした。
 森の中で発生し、日なたの草地へもひらひらと舞い出てきました。でも低いところをあちこち飛びまわり、なかなかとまりません。メスをさがしているのかもしれません。
 これからいろいろな種類の冬限定のフユシャクというガが出現してくることでしょう。みなさんも注意して観察してみましょう。

 

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メイガ
メイガ
撮影日: 2010年12月3日  撮影場所: 埼玉県川越市
 陽だまりの塀に何か小さな虫(1cmくらい)を発見。よくよく見るときれいな小さなガでした。
 図鑑で調べてみるとワタヘリクロノメイガというメイガだということがわかりました。けっこう気をつけているとこんな小さな虫も発見できます。

 

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野鳥

オナガガモ
キンクロハジロ
オナガガモ キンクロハジロ
撮影日: 2010年11月30日  撮影場所: 東京都武蔵野市井の頭公園
 池にはいろいろな種類のカモたちが気持ちよさそうに泳いでいました。尾の長いオナガガモの夫婦も並んで仲良く泳いでいました。
 黒と白のツートンカラーのキンクロハジロは水にもぐるのも得意です。

 

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ハシビロガモ
カルガモ
オオバン
ハシビロガモ カルガモ オオバン
撮影日: 2010年11月30日  撮影場所: 東京都武蔵野市井の頭公園
 口ばしの端が広いハシビロガモは水面の水をすくいとるように泳いでいました。
 口ばしの先が黄色いカルガモは冬になって渡ってきたカモではなく、一年中見られます。
 くちばしが白く、体の黒いのはオオバンという鳥です。

 

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ヒドリガモ
コガモ
ヒドリガモ コガモ
撮影日: 2010年12月1日  撮影場所: 埼玉県朝霞市
 やはり冬に飛来してきたヒドリガモの姿も多く見られました。おすは額のオレンジマークがめだちます。夫婦仲良く泳いでいました。
 少し小型のコガモの姿も見られました。

 

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コサギ
コサギ
撮影日:
2010年12月4日
2010年12月1日
 撮影場所: 埼玉県朝霞市
 川の端でさかんに水面をさぐるようにしては、さっと口ばしをさしこむ白いコサギの姿が見られました。コサギの特徴は口ばしが黒く、足の先は黄色です。

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