自然と友だち


No.45 「いよいよ夏本番」

 今夏はまさに異常気象・・・梅雨明けかと思ったら、未だ全国的に天候は定まらず、生きものたちも調子が狂ったことでしょう。
 去る7月22日の皆既日食を求めて屋久島へ行ってきました。でも残念ながら当日の屋久島の天候は雲に覆われ、皆既日食の太陽の姿を見ることはできませんでした。それでも屋久島の動物たちと出会ったり、有名な大杉を見たりしてきました。夏休みの昆虫教室で夏の虫たちを探し、いろいろな発見もありました。また、南房総・館山や秩父の一の瀬高原、八ヶ岳山麓などでもよい出会いがありました。

撮影・解説:松田邦雄

松田邦雄先生に質問やメッセージをどうぞ。
http://www3.jsf.or.jp/mlmaster/



 

屋久島 屋久島のチョウたち
屋久島 ヤクジカとヤクザルの親子 シカ サル 共存 大杉 ナガサキアゲハ アオスジアゲハ
皆既日食…無念 ヤクジカとヤクザルの親子 シカとサルの共存 大杉 ナガサキアゲハ
アオスジアゲハ
屋久島のチョウたち 東京・練馬区の昆虫教室で 南房総館山での出会い
ツマグロヒョウモン ♀♂ クロマダラソテツシジミ ツマグロヒョウモン♀ アカボシゴマダラ ギンヤンマ ♂♀ 産卵 モンキアゲハ クロコノマチョウ
ツマグロヒョウモン
♀♂
クロマダラソテツシジミ オナガアゲハ♀
アカボシゴマダラ
ギンヤンマ♂♀
連結産卵
モンキアゲハ
クロコノマチョウ
山梨県一の瀬高原のチョウ
キベリタテハ エルタテハ コムラサキ ミドリヒョウモン ミヤマカラスアゲハ アイノミドリシジミ オオムラサキ トラフシジミ
キベリタテハ
エルタテハ
コムラサキ
ミドリヒョウモン
ミヤマカラスアゲハ
吸水
アイノミドリシジミ ♀ オオムラサキ
トラフシジミ
信州・松原湖近くのチョウ・ガ
ニイニイゼミ アブラゼミ ヨツメエダシャク マガリキドクガ チャドクガ ルリシジミ
オオヒカゲ
イカリモンガ
ヨツメエダシャク
マガリキドクガ
チャドクガ
ルリシジミ

 




 





屋久島

皆既日食…無念
屋久島
撮影日:2009年7月22日  撮影場所:鹿児島県屋久島
 7月22日、皆既日食をこの身全身で感じたい思いで屋久島へ行きました。しかし当日は、朝から雲が多く、時折小雨も降り、肝心の皆既10時56分〜11時も観測できませんでした。それでも、その時刻はかなり暗くなり、雲の彼方の皆既日食を想像しつつ、光景をカメラに残しました。

 

▲写真を選ぶ▲


ヤクジカとヤクザルの親子
ヤクジカとヤクザルの親子
撮影日:お乳を吸うヤクジカの子
毛づくろいに夢中のヤクザルの親子
2009年7月21日
2009年7月22日
 撮影場所:鹿児島県屋久島
 屋久島では、ヤクジカやヤクザルに会う機会がたくさんありました。特に親子のほほえましい姿をカメラにとらえました。

 

▲写真を選ぶ▲


シカとサルの共存
シカとサルの共存
撮影日:2009年7月22日  撮影場所:鹿児島県屋久島
 ヤクジカとヤクザルが、平和に共存している姿にも出会うことができました。これは動物園ではなく、まさに屋久島の自然の中での野生の生態です。なにか夢の中のできごとのような、不思議な出会いを感じました。

 

▲写真を選ぶ▲


大杉
大杉
撮影日:2009年7月21日  撮影場所:鹿児島県屋久島
 白谷雲水峡で樹齢3千年といわれる弥生杉を目の前に、今も生き続ける大杉の生命の偉大さを心に感じました。

 

▲写真を選ぶ▲


屋久島のチョウたち

ナガサキアゲハ アオスジアゲハ
ナガサキアゲハ アオスジアゲハ
撮影日:2009年7月22日  撮影場所:鹿児島県屋久島
 南国のチョウ、ナガサキアゲハに出会いました。近年、東京にも北上分布してきたナガサキアゲハと比べると、屋久島のナガサキアゲハのメスの白紋は大きく立派なものでした。
 アオスジアゲハも見事な青いはねをはばたかせていました。

 

▲写真を選ぶ▲


ツマグロヒョウモン ♀♂
ツマグロヒョウモン ♀♂
撮影日:2009年7月22日  撮影場所:鹿児島県屋久島
 南国のチョウ、ツマグロヒョウモンの姿もよく見られました。このチョウも近年東京あたりでごく普通に見られるようになりました。こちらが本場南国のツマグロヒョウモンです。

 

▲写真を選ぶ▲


クロマダラソテツシジミ
クロマダラソテツシジミ
撮影日:2009年7月21日  撮影場所:鹿児島県屋久島
 草原の花には、小さなシジミチョウが吸蜜している姿に出会いました。このチョウも南国のチョウで、最近沖縄の島でソテツの近くで見つかりました。それが瞬く間に、南の島々のみならず本州の関西地方にまで見られるようになっています。その名のように、幼虫はソテツの若芽を食べつくします。

 

▲写真を選ぶ▲


東京・練馬区の昆虫教室で

オナガアゲハ アカボシゴマダラ
オナガアゲハ アカボシゴマダラ
撮影日:2009年7月26日  撮影場所:東京都練馬区
 練馬区の昆虫教室では、初記録となるオナガアゲハ(♀)を昆虫少年が採集しました。このチョウは、山地性で、都内では極めてめずらしいものです。また、中国からの外来種、アカボシゴマダラも樹液を吸っていました。この日は、本来のゴマダラチョウは全く見かけず、アカボシゴマダラ3頭に出会いました。

 

▲写真を選ぶ▲


南房総・館山での出会い

ギンヤンマ ♂+♀ 産卵
ギンヤンマ ♂+♀ 産卵
撮影日:2009年7月31日  撮影場所:千葉県館山市
 館山に住んでいる昆虫少年から「僕の家の近くの池では、ギンヤンマがたくさん見られますよ」という誘いの電話を受け、早速出かけてみました。少年の話のとおり、たくさんのギンヤンマに出会い、水草の茎に産卵する姿をカメラにおさめることができました。はるか60余年前の、私の昆虫少年時代に出会ったギンヤンマの群れを思い出しました。

 

▲写真を選ぶ▲


モンキアゲハ クロコノマチョウ
モンキアゲハ クロコノマチョウ
撮影日:2009年7月31日  撮影場所:千葉県館山市
 南房総はさすが、南国のチョウ、モンキアゲハやクロコノマチョウが見られました。でも、あのツマグロヒョウモンには全く出会えませんでした。

 

▲写真を選ぶ▲


山梨県一の瀬高原のチョウ

キベリタテハ エルタテハ
キベリタテハ エルタテハ
撮影日:2009年8月1日  撮影場所:山梨県甲州市一の瀬高原
 8月の高原では、早くもキベリタテハやエルタテハという、亜高山性のチョウたちが発生しはじめていました。黄色いヘリの鮮やかなキベリタテハは、山の斜面のビニールシートにたまった水を吸っていました。はねの裏にL文字のあるエルタテハは、木の葉の上でひと休みしていました。

 

▲写真を選ぶ▲


コムラサキとミドリヒョウモン
コムラサキとミドリヒョウモン
撮影日:2009年8月1日  撮影場所:山梨県甲州市一の瀬高原
 山道の石積みのところで飛んではとまる、タテハチョウの姿も見つけました。近づいてみると、青紫色に輝くはねのコムラサキと、ヒョウのような紋のはねの裏が緑色鮮やかなミドリヒョウモンでした。さかんに白い岩のミネラルを吸収していました。

 

▲写真を選ぶ▲


ミヤマカラスアゲハ 吸水
ミヤマカラスアゲハ 吸水
撮影日:2009年8月1日  撮影場所:山梨県甲州市一の瀬高原
 山道の水たまりで、実に見事に青光する大きなミヤマカラスアゲハに出会いました。息を殺して近づき、その美しい姿をカメラにおさめることができました。吸水しているのはすべて♂です。

 

▲写真を選ぶ▲


アイノミドリシジミ ♀
アイノミドリシジミ ♀
撮影日:2009年8月1日  撮影場所:山梨県甲州市一の瀬高原
 ミズナラなどの多い山地のチョウ、アイノミドリシジミにも出会いたいと思っていました。草の上に降りてきた小さなチョウを発見!!それはまさにアイノミドリシジミのメスでした。そっと近づき、はねを開いたところをカメラにおさめました。

 

▲写真を選ぶ▲


オオムラサキ トラフシジミ
オオムラサキ トラフシジミ
撮影日:オオムラサキ
トラフシジミ
2009年8月1日  撮影場所:山梨県明野村
山梨県大久保平
 クヌギの樹液のにおいが漂う林の中で、オオムラサキが舞っていました。やがて葉の上にとまり、はねをひろげてお見合いでもしているかのようでした。草原のヒメジオンの花上でトラフシジミに出会いました。

 

▲写真を選ぶ▲


信州・松原湖近くのチョウ・ガ

オオヒカゲ イカリモンガ
オオヒカゲ イカリモンガ
撮影日:2009年8月2日  撮影場所:長野県南佐久郡小海町
 山地の沼地などで見られる、オオヒカゲの姿をとらえたいと思っていました。ちょうど発生しはじめたばかりのオオヒカゲと、チョウそっくりのガ、イカリモンガに出会えました。

 

▲写真を選ぶ▲


ヨツメエダシャク マガリキドクガ チャドクガ ルリシジミ
ヨツメエダシャク マガリキドクガ チャドクガ ルリシジミ
撮影日:2009年8月2日  撮影場所:長野県南佐久郡
 帰途、コンビニエンスストアに立ち寄ったとき、ふと、窓にとまっているガに気づきました。いずれもちがう種目でした。そこになんと、青色鮮やかなルリシジミというチョウも飛んできてとまりました。

▲写真を選ぶ▲





『自然と友だち』バックナンバーはこちら
『北の丸公園の自然HP』バックナンバーはこちら
『自然との出会いHP』バックナンバーはこちら




このサイトのすべての画像・記事について、無断使用・転載を禁止します。
Copyright (C)2007 Science Museum Tokyo, ALL RIGHTS RESERVED.