自然と友だち


No.27 「秋も深まる頃の野の生きものたち」

 季節はどんどん移りゆき、東京近郊では早くも晩秋〜初冬に咲くサザンカ、ツワブキなどの花が咲き出し、イチョウの葉も色づき始めました。虫たちも見られる種類の数はずっと少なくなりました。そして木の幹などではカメムシなどが冬に備えて集団をつくるようになりました。
 一方、千葉県南房総の館山の里山では、まだまだたくさんの虫たちに出会うことができました。アケビ、カラスウリなど木の実も実り、アカトンボもたくさん見られました。
 みなさんのお住まいの近隣ではいかがですか。

撮影・解説:松田邦雄



 


サザンカ ツワブキ
サザンカ
ツワブキ
イチョウ ケヤキ
イチョウ
ケヤキ
オンブバッタの卵
オンブバッタの卵
アケビ カラスウリ
アケビ
カラスウリ
クロコノマチョウ
クロコノマチョウ
ナガサキアゲハ幼虫 クロアゲハ幼虫
ナガサキアゲハ
クロアゲハ
幼虫
ショウリョウバッタ ツチイナゴ セスジツユムシ トゲヒシバッタ
ショウリョウバッタ
ツチイナゴ
セスジツユムシ
トゲヒシバッタ
クモにとらえられたホタルガ
クモにとらえられたホタルガ
カマキリにとらえられたナツアカネ
カマキリにとらえられたナツアカネ
ウラギンシジミ キタテハ ウラナミシジミ
ウラギンシジミ
キタテハ
ウラナミシジミ
オオスズメバチ
オオスズメバチ

 





サザンカ ツワブキ
サザンカ ツワブキ

撮影日: 2008年10月21日  撮影場所:東京都千代田区北の丸公園
 晩秋から初冬の頃に咲く花の代表はサザンカ、ツワブキなどの花です。冬を迎える前に成虫で冬を越すアカタテハ(蝶)やハナアブなどが栄養分を蓄えるため、よく花を訪れています。

 

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イチョウ ケヤキ
イチョウ ケヤキ

撮影日:  2008年11月10日  撮影場所:東京都千代田区北の丸公園
 葉もそろそろ色づき始めますが、緑から黄色へ移り変わりつつあるイチョウと、赤みがかった色に変わりつつあるケヤキです。
 11月下旬〜12月上旬頃は、東京北の丸公園の紅葉もまっ盛りとなるでしょう。

 

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オンブバッタの卵
オンブバッタの卵

撮影日: 2008年10月21日  撮影場所:東京都渋谷区
 オンブバッタのメスをつかまえた小学生が、ペットボトルに土を入れ、そこへメスを入れておいたところ、土の中に卵を産みました。新しい発見に大喜びをしていました。

 

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アケビ カラスウリ
アケビ カラスウリ

撮影日: 2008年10月13日   撮影場所:千葉県館山市
 南房総の暖かい里山では、アケビやカラスウリの実が目立ちました。よく熟した実は割れて中の果実が見えました。口にふくむと甘いとろっとした味で、種をかむととても苦い味がしました。野鳥たちにとっては、すばらしいご馳走なのでしょう。

 

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クロコノマチョウ
クロコノマチョウ

撮影日:成虫
幼虫
 2008年10月13日
 2008年10月13日
 2008年10月22日
  撮影場所:千葉県館山市
 南房総の蝶クロコノマチョウも見つかりました。
 ちょっと日かげの草むらをたたくと飛び出してきて、すぐに葉上にとまりました。目をはなすとどこにいるかわからなくなります。食草のジュスの葉をさがすと幼虫を発見できました。飼ってみると、やがて蛹になりました。羽化が楽しみです。

 

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ナガサキアゲハ クロアゲハ(幼虫)
ナガサキアゲハ  クロアゲハ(幼虫)

撮影日:  2008年10月13日   撮影場所:千葉県館山市
 南房総のナガサキアゲハも房総の里山ではすっかりおなじみになりました。
 ミカンの木をさがすと、すぐに幼虫が見つかりました。そばにはクロアゲハの幼虫もいました。

 

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ショウリョウバッタ ツチイナゴ セスジツユムシ トゲヒシバッタ
ショウリョウバッタ ツチイナゴ セスジツユムシ トゲヒシバッタ

撮影日: 2008年10月13日  撮影場所:千葉県館山市
 草むらではショウリョウバッタ、ツチイナゴなど、次々とバッタが飛び出してきました。ツチイナゴは成虫で冬を越す生き残り組です。体の細いセスジツユムシや胸部にとげがあり、翅の長いトゲヒシバッタも見つけました。

 

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クモにとらえられたホタルガ
クモにとらえられたホタルガ

撮影日: 2008年10月13日   撮影場所:千葉県館山市
 ホタルガが発生していてよく見られました。
 ホタルガは蝶のように昼間飛ぶ蛾で、葉の裏などにとまったりしています。あわれ、ジョロウグモの巣にかかったホタルガもいました。

 

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カマキリにとらえられたナツアカネ
カマキリにとらえられたナツアカネ

撮影日:  2008年10月13日  撮影場所:千葉県館山市
 ササの葉上でまさに残酷物語は展開されていました。真赤なナツアカネがオオカマキリのかまでしっかりとおさえつけられ、これから餌じきになるところです。
 カマキリが生きていくにはこうして他の虫たちを捕まえることが必要なのです。でもこのカマキリもまた、いつ野鳥などにつかまるかわかりません。まさに弱肉強食の厳しい野生の世界です。

 

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ウラギンシジミ キタテハ ウラナミシジミ
ウラギンシジミ キタテハ ウラナミシジミ

撮影日: 2008年10月13日  撮影場所:千葉県館山市
 草原では、秋の日を浴びてウラギンシジミやキタテハが、はねをひろげていました。この2種類は成虫で生き残り、冬を越します。
 ウラナミシジミも花に訪れ、さかんに吸蜜していました。

 

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オオスズメバチ
オオスズメバチ

撮影日: 2008年10月13日  撮影場所:千葉県館山市
 この時期はスズメバチの活動が盛んです。
 花を訪れているオオスズメバチを発見、おっかなびっくりしながら、その姿をカメラにおさめました。蜂の巣などを刺激すると蜂はおそって来ますが、それ以外は蜂を興奮させないかぎり、さされることはないようです。でもあまり近寄りすぎないようご用心。

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