自然と友だち


No.25 「川原の草原で秋の自然探検」

 友の会の自然観察会で、今年もまた、東京都日野市の多摩川の川原へ秋を求めて出かけました。
 川原へ着くと、早々に大きなトノサマバッタが出迎えてくれました。親子で喜々として草原をふみわけるとショウリョウバッタなど、次々とバッタが草から草へとキチキチキチ・・・と音を立てて飛びうつりました。
 やがて夕暮れがせまり、夕焼け空に舞う無数のコウモリの姿に感嘆の声があがり、また草間にひびくカンタン、スズムシの声に耳を傾け、親子共々聞き入っていました。楽しい秋の自然と遊んだひとときでした。

撮影・解説:松田邦雄



 


ヒガンバナ クズ
ヒガンバナ
クズ
ナガコガネグモ ミヤマアカネ アカガエル
ナガコガネグモ
ミヤマアカネ
アカガエル
バッタの仲間・1
トノサマバッタ
トノサマバッタ
バッタの仲間・2
クルマバッタモドキ
クルマバッタモドキ
バッタの仲間・3
ショウリョウバッタ
ショウリョウバッタ
キリギリスの仲間
クサキリ ササキリ ツユムシ
クサキリ
ササキリ
ツユムシ

夕焼け空 コウモリガ
夕焼け空
コウモリガ

カンタン スズムシ
カンタン
スズムシ

アオマツムシ エンマコオロギ
アオマツムシ
エンマコオロギ

ハラビロカマキリ ハリガネムシ
ハラビロカマキリ
ハリガネムシ

 





ヒガンバナ クズ
ヒガンバナ クズ

撮影日:2008年9月8日  撮影場所:東京都日野市
 秋の草原には、ヒガンバナやクズの花が目立ちました。ハチなどがさかんに訪れていました。

 

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ナガコガネグモ ミヤマアカネ アカガエル
ナガコガネグモ ミヤマアカネ アカガエル

撮影日:2008年9月17日  撮影場所:東京都日野市
 虫がたくさんいる川原には、クモも巣を張ってえものを待っていました。中でも美しいナガコガネグモを見つけました。葉上には体のまっ赤なミヤマアカネや、また、水たまりにはアカガエルを発見しました。

 

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バッタの仲間・1
トノサマバッタ
トノサマバッタ

撮影日:2008年9月17日  撮影場所:東京都日野市
 いちばん大きく、はばたくように飛ぶ、その名もトノサマバッタは、まさにバッタのチャンピオンです。なんとそのバッタが、次から次へと草間を飛んでは路上にとまる姿、草間で交尾している姿や、まだ成長途上のはねのない幼虫の姿も撮ることができました。

 

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バッタの仲間・2
クルマバッタモドキ
クルマバッタモドキ

撮影日:2008年9月17日  撮影場所:東京都日野市
 トノサマバッタに形は似ていますが、少し小型のクルマバッタモドキもたくさんいました。中には体の赤い個体変異のクルマバッタモドキも発見しました。

 

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バッタの仲間・3
ショウリョウバッタ
夕日

撮影日:2008年9月17日  撮影場所:東京都日野市
 体が細く、首の部分が細長いショウリョウバッタもたくさん見られました。オスは小型でキチキチキチと音をたてて、とんでいました。それでキチキチバッタともよばれています。

 

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キリギリスの仲間
クサキリ ササキリ ツユムシ
クサキリ ササキリ ツユムシ

撮影日:2008年9月17日  撮影場所:東京都日野市
 キリギリスの仲間では、クサキリ、ササキリ、ツユムシなどの姿が見られました。よく似ていますがくらべてみると区別がつきます。

 

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夕焼け空 コウモリガ
夕焼け空 コウモリガ

撮影日:2008年9月24日  撮影場所:東京都日野市
 日没後の美しい夕焼け空のもと、どこからともなく次から次へとコウモリが現れ、飛び交っていました。残念ながらコウモリの姿は速すぎてカメラには撮れませんでした。
 でも、草間の上を忙しく飛ぶ原始的な蛾、コウモリガを見つけ、採集して撮影しました。

 

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カンタン スズムシ
カンタン スズムシ

撮影日: カンタン  2008年9月17日
スズムシ 2007年9月17日
  撮影場所:東京都日野市
 すっかり暗くなった草間では、ルルルルー・・・と、断続的に鳴くカンタンの声や、リーンリーンリーンとひびくスズムシの美しい声を聞くことができました。

 

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アオマツムシ エンマコオロギ
アオマツムシ エンマコオロギ

撮影日: アオマツムシ  1999年9月14日
エンマコオロギ 2008年9月28日
  撮影場所:東京都日野市
 木の上ではリーリーリーと、元気よく鳴くアオマツムシの声がひびき、草間ではコロコロコロとすずをころがすように鳴くエンマコオロギの声も聞かれました。実に楽しい観察会で、親子共々満足していました。

 

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ハラビロカマキリ ハリガネムシ
ハラビロカマキリ ハリガネムシ

撮影日:2008年9月28日  撮影場所:東京都日野市
撮影・ハリガネムシの生活について解説:早武真理子
 観察会もいよいよ終了というところで、エノキの葉上でハラビロカマキリを発見、枝を引きよせてやっとカマキリをつかまえたとたん・・・「キャー!」という悲鳴・・・何事かと見つめると・・・何とカマキリの体に長い虫がくっついていたのです。これはハリガネムシ(※)というカマキリやバッタなどに寄生する線虫です。こんな虫との出会いも、今回の観察会の思い出となりました。

 ※ハリガネムシの生活について
ハリガネムシは水中に卵を産み、水生昆虫が水と一緒に飲み込んで、そこに寄生し、それがカマキリなどに食べられることでさらに寄生生活をします。
 成長すると、カマキリのお腹の中から脱出して水中へ戻り、産卵するというサイクルで生活しています。他の生物の体を借りて生活するという生き方は、ちょっと変わっていて不思議ですね。

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