夏本番


No.111 「夏本番」

 関東地方は7月上旬に梅雨明け…そして例年にない猛暑の日々が続きました。すでに立秋をすぎましたが、猛暑はおとろえることなく続いています。
 それに対して北日本では1ヶ月も梅雨明けがおくれ、8月上旬ようやく梅雨が明けたと思ったら…まだ豪雨に見舞われ被害も出ています。
 この異常気象の中で、草木や動物たちの様子はどうなっているのでしょう。ぜひみなさんの地域での自然の様子に気を配り、観察してみましょう。
 夏の虫の代表は、セミ・トンボ・甲虫で、都会の公園でもセミの声がひびき、池畔ではトンボ、雑木林ではカブトムシ、カナブンなどの姿が見られます。


撮影・解説:松田邦雄

松田邦雄先生に質問やメッセージをどうぞ。
http://www3.jsf.or.jp/mlmaster/



 

草木 夏虫 セミ本番
ヒマワリ クサギ サルスベリ アブラゼミ ニイニイゼミ ミンミンゼミ交尾 クマゼミ ツクツクボウシ ヒグラシ ヒメハルゼミ ♂♀ アブラゼミ ヒメハルゼミ ぬけがら
ヒマワリ クサギ サルスベリ アブラゼミ
ニイニイゼミ
ミンミンゼミ交尾
クマゼミ
ツクツクボウシ
ヒグラシ
ヒメハルゼミ ♂♀
アブラゼミ ヒメハルゼミ ぬけがら
トンボ 甲虫 チョウ・ガ
ギンヤンマ 産卵 ヤブヤンマ 産卵 オオシオカラトンボ産卵 コシアキトンボ ベニイトトンボ カブトムシ ミヤマカミキリ アオドウガネ タマムシ キアゲハ ウラギンシジミ クロコノマ サトキマダラヒカゲ ムラサキツバメ♀ 前蛹 幼虫
ギンヤンマ 産卵
ヤブヤンマ 産卵
オオシオカラトンボ産卵
コシアキトンボ
ベニイトトンボ
カブトムシ
ミヤマカミキリ
アオドウガネ
タマムシ
キアゲハ
ウラギンシジミ
クロコノマ
サトキマダラヒカゲ
ムラサキツバメ♀
前蛹 幼虫
チョウ・ガ バッタ 蛙・野鳥
ツマグロヒョウモン♂ ♀ ウンモンスズメ ルリタテハとゴマダラチョウ シロテンハナムグリ ルリタテハ サトキマダラヒカゲ トノサマバッタ クルマバッタモドキ キリギリス ヒメギス クダマキモドキ モリアオガエル カイツブリ
ツマグロヒョウモン♂♀
ウンモンスズメ
ルリタテハとゴマダラチョウ
シロテンハナムグリ
ルリタテハ サトキマダラヒカゲ
トノサマバッタ
クルマバッタモドキ
キリギリス
ヒメギス
クダマキモドキ
モリアオガエル
カイツブリ
信州辰野便り
アサギマダラシリーズ キイロスズメバチに対抗するミツバチ 庭の池に来たカモの親子
青い蜂の巣 飛べないヒナに餌を与えるヒヨドリ エゾゼミの羽化



 



草木

ヒマワリ
ヒマワリ
撮影日: 2013年8月11日 撮影場所: 東京都練馬区大泉
 青空をバックに夏の花ヒマワリがその名のように太陽の陽をいっぱいに浴びて元気よく咲きほこっています。

 

▲写真を選ぶ▲


クサギ
サルスベリ
クサギ サルスベリ
撮影日: クサギ
サルスベリ
2013年8月13日
2013年8月11日
 撮影場所: 東京都千代田区北の丸公園
東京都練馬区大泉
 夏の陽を浴びて、クサギの白い花には、虫たちが訪れています。特にクロアゲハなどの姿もめだちます。
 夏の木の花といえば、ピンクの花をいっぱいにつけて鮮やかに咲くサルスベリが目に浮かびます。その名のように木の肌はつるつるとして特徴があります。

 

▲写真を選ぶ▲


夏虫 セミ本番

アブラゼミ羽化 アブラゼミ
ニイニイゼミ羽化 ニイニイゼミ
アブラゼミ羽化 アブラゼミ ニイニイゼミ羽化 ニイニイゼミ
撮影日: アブラゼミ羽化
アブラゼミ成虫
ニイニイゼミ羽化
ニイニイゼミ成虫
2013年8月4日
2013年8月5日
2013年7月28日
2013年7月19日
 撮影場所: 埼玉県朝霞市
埼玉県朝霞市
千葉県館山市
埼玉県朝霞市
 姿は見えなくてもその鳴き声はかなり遠くまでひびきます。まるで油紙のような茶褐色のはねのアブラゼミの声はジージーと油がわきたつような感じがします。
 チーチーと少し高い声のニイニイゼミは小型のセミで、一番早く鳴き出します。

 

▲写真を選ぶ▲


ミンミンゼミ交尾
ミンミンゼミ
クマゼミ
ツクツクボウシ
ヒグラシ
ミンミンゼミ交尾 クマゼミ ツクツクボウシ ヒグラシ
撮影日: ミンミンゼミ交尾
ミンミンゼミ
クマゼミ
ツクツクボウシ
ヒグラシ
2013年8月11日
2013年8月18日
2010年8月15日
2012年8月15日
2013年7月28日
 撮影場所: 東京都練馬区大泉
東京都練馬区大泉
東京都練馬区大泉
東京都千代田区北の丸公園
千葉県鴨川市内浦
 はねが透明なセミでは、大型のミンミンゼミやクマゼミ、少し小型のヒグラシやツクツクボウシが見られます。
 その名のようにミンミンゼミはミーン、ミーンと元気よく鳴き、南国のクマゼミはワシャーワシャーワシャーと、最近では東京近郊でもその鳴き声がよく聞かれるようになりました。
 ツクツクボウシは少し遅れて8月上旬ころからオーシンツクツク・オーシンツクツクと鳴き出しています。
 ヒグラシは杉林などに多く、朝と夕方カナカナカナ…と涼しげな声で鳴きます。

 

▲写真を選ぶ▲


ヒメハルゼミ ♂♀
♀産卵
アブラゼミ ヒメハルゼミ ぬけがら
ヒメハルゼミ ♂♀ ♀産卵 アブラゼミ ヒメハルゼミ ぬけがら
撮影日: 2013年7月28日  撮影場所: 千葉県鴨川市内浦
 ウィーンウィーンウィーンとまるで森の木々をふるわせるようになくセミは…ヒメハルゼミで、千葉の内浦でこの声を聞くことができ、メスゼミの産卵の状態もカメラにおさめられました。
 千葉、茨城、新潟と分布北限にあたり、分布は局地的でこの地方では天然記念物として保護されています。
 ぬけがらはアブラゼミとくらべてずいぶん小さいです。

 

▲写真を選ぶ▲


トンボ

ギンヤンマ 産卵
ヤブヤンマ 産卵
ギンヤンマ 産卵 ヤブヤンマ 産卵
撮影日: 2013年7月28日  撮影場所: 千葉県鴨川市内浦
 大型のギンヤンマが連結して湿地の水たまりに飛んできました。ハスの葉上にとまり、連結したまま産卵しているところをカメラにおさめました。
 里山の池では、ヤブヤンマが単独で池畔の苔の上などにとまり産卵していました。

 

▲写真を選ぶ▲


オオシオカラトンボ産卵
コシアキトンボ
ベニイトトンボ
オオシオカラトンボ産卵 コシアキトンボ ベニイトトンボ
撮影日: オオシオカラトンボ産卵
コシアキトンボ
ベニイトトンボ
2013年7月30日
2013年8月6日
2013年7月27日
 撮影場所: 東京都千代田区北の丸公園
 都心の池畔では、水面に尾端をつけて産卵しているオオシオカラトンボのメスを見つけました。
 また、体の腹部の先が白く、まるで腰の部分が空いているように見えるので、この名のあるコシアキトンボが枝にとまっていました。
 ススキの葉のあたりから飛び出した、赤い細いトンボ…ベニイトトンボです。絶滅危惧種のこのベニイトトンボが都心の片隅で生命をつないでいました。

 

▲写真を選ぶ▲


甲虫

カブトムシ
ミヤマカミキリ
アオドウガネ
タマムシ
カブトムシ ミヤマカミキリ アオドウガネ タマムシ
撮影日: カブトムシ
ミヤマカミキリ
アオドウガネ
タマムシ
2013年8月11日
2013年7月28日
2013年8月9日
2013年7月28日
 撮影場所: 東京都練馬区大泉町
千葉県館山市
埼玉県朝霞市
千葉県鴨川市内浦
 夏の森の王様は人気のカブトムシです。都内の森で子どもたちが見つけました。
 はねの硬い甲虫の仲間では、触角の長いミヤマカミキリ・青いはねのアオドウガネ・まさに虹色に輝く珍しいタマムシも見つけました。

 

▲写真を選ぶ▲


チョウ・ガ

キアゲハ
ウラギンシジミ
クロコノマ
サトキマダラヒカゲ
キアゲハ ウラギンシジミ クロコノマ サトキマダラヒカゲ
撮影日: キアゲハ
ウラギンシジミ
クロコノマ
サトキマダラヒカゲ
2013年7月28日
2013年7月27日
2013年7月28日
2013年8月7日
 撮影場所: 千葉県館山市
東京都千代田区北の丸公園
千葉県館山市
埼玉県朝霞市
 美しいはねのチョウたちも飛びまわっていました。
 黄色いはねの大型のキアゲハはさかんに吸蜜していました。
 はねの裏が銀色のウラギンシジミは木の枝先にとまりました。
 少しうす暗くなりかけた頃、草むらの上を飛ぶクロコノマの姿もとらえました。
 樹液をもとめて、サトキマダラヒカゲはコナラの樹にとまっていました。

 

▲写真を選ぶ▲


ムラサキツバメ♀
前蛹 幼虫
ムラサキツバメ♀ 前蛹 幼虫
撮影日: ムラサキツバメ♀
前蛹
幼虫
2013年7月30日
2013年7月12日
2013年7月6日
 撮影場所: 東京都千代田区北の丸公園
 13年前に私が都心の北の丸公園で発見した南国のチョウ・ムラサキツバメは、その後も度々北の丸公園で見られました。しかしここで越冬はできないようで、毎年南の地方から飛来して、夏場には姿が見られました。マテバシイの葉で幼虫も発見。飼育して蛹化しました。

 

▲写真を選ぶ▲


ツマグロヒョウモン♂♀
ウンモンスズメ
ツマグロヒョウモン♂♀ ウンモンスズメ
撮影日: ツマグロヒョウモン♂♀
ウンモンスズメ
2013年8月4日
2013年7月26日
 撮影場所: 埼玉県和光市
埼玉県朝霞市
 やはり南国のチョウ・ツマグロヒョウモンはすっかり居付いて、ごく普通に都心の町中でも見られます。
 夜行性の緑の美しいガ・ウンモンスズメがトイレの壁にとまっていました。

 

▲写真を選ぶ▲


ルリタテハ ゴマダラチョウ シロテンハナムグリ
ルリタテハ サトキマダラヒカゲ
ルリタテハ ゴマダラチョウ シロテンハナムグリ ルリタテハ サトキマダラヒカゲ
撮影日: ルリタテハ ゴマダラチョウ シロテンハナムグリ
ルリタテハ サトキマダラヒカゲ
2013年8月12日
2013年8月13日
 撮影場所: 埼玉県朝霞市
 樹液の出ているコナラの木にはよくカナブンやチョウが集っていましたが、早朝ルリタテハとゴマダラチョウ、サトキマダラヒカゲが来ているのを見つけました。
 また、シロテンハナムグリも樹液の出ているところに頭を突っ込んでいました。

 

▲写真を選ぶ▲


バッタ

トノサマバッタ
クルマバッタモドキ
キリギリス
ヒメギス
クダマキモドキ
トノサマバッタ クルマバッタモドキ キリギリス ヒメギス クダマキモドキ
撮影日: トノサマバッタ
クルマバッタモドキ
キリギリス
ヒメギス
クダマキモドキ
2013年7月27日
2013年7月28日
2013年7月28日
2013年7月28日
2013年8月12日
 撮影場所: 東京都多摩川
千葉県館山市
千葉県館山市
千葉県館山市
埼玉県朝霞市
 夏から秋にかけての主役たち、草むらのバッタ・キリギリスの仲間もしっかり育っていました。

 

▲写真を選ぶ▲


蛙・野鳥

モリアオガエル
カイツブリ
モリアオガエル カイツブリ
撮影日: 2013年7月28日
2013年7月27日
 撮影場所: 千葉県鴨川市内浦
東京都千代田区北の丸公園
 千葉の内浦の森で、トンボやセミを探していると草むらから飛び出してきたのはなんとカエルでした。池の上の木の枝などに泡状の卵塊をつくり、オタマジャクシが池の中へ落ちるというモリアオガエルでした。
 また都心の池では、カイツブリの親子が楽しそうに水中にもぐってはまた浮き上がったりしていました。子どものカイツブリのくちばしは黄色で、親鳥について泳いでいました。

▲写真を選ぶ▲





『自然と友だち』バックナンバーはこちら
『北の丸公園の自然HP』バックナンバーはこちら
『自然との出会いHP』バックナンバーはこちら




このサイトのすべての画像・記事について、無断使用・転載を禁止します。
Copyright (C)2007 Science Museum Tokyo, ALL RIGHTS RESERVED.