自然と友だち


No.100 「晩夏・初秋の頃」

 今夏の暑さは格別。東京付近は8月末〜9月初旬にかけても猛暑が続き、ミンミンゼミやツクツクボウシの声がまだ響いています。それでも草むらからはコオロギの声も聞かれ、木の上からはアオマツムシも鳴きはじめ、少しずつ季節の移り変わりを感じはじめました。

 さて、この「自然と友だち」も本日、100号を迎えることとなりました。先の5月にはメールマガジン読者の方も1万人を超え、うれしいかぎりです。
 自然の写真と解説は、植物担当の永井昭三先生と一緒に、2004年11月、科学技術館メールマガジンの誕生とともに「北の丸公園の自然」としてスタートし、2005年11月より「自然との出会い」として、北の丸公園からフィールドを広げました。そして、子どもたちに、より自然に親しんでもらいたいという願いを込め、2007年11月に「自然と友だち」がはじまりました。
 永井先生も、私も80歳を超えていますが、永遠の植物・昆虫少年としてメールマガジンで皆さまに自然の姿をご紹介することによって、自然大好き人間が多くなっていくことを生き甲斐としてがんばって参ります。今後ともどうぞよろしくお願い申しあげます。


撮影・解説:松田邦雄

松田邦雄先生に質問やメッセージをどうぞ。
http://www3.jsf.or.jp/mlmaster/



 

草木 ニラの花のお客さん
クズ ススキ コスモス ニラ キアゲハ イチモンジセセリ ヒメアカタテハ
クズ
ススキ
コスモス ニラ キアゲハ イチモンジセセリ
ヒメアカタテハ
チョウ
キタテハ ツマグロヒョウモン アカタテハ コムラサキ キタキチョウ ヒメウラナミジャノメ ヒメジャノメ イチモンジチョウ コミスジ
キタテハ ツマグロヒョウモン アカタテハ
コムラサキ
キタキチョウ
ヒメウラナミジャノメ
ヒメジャノメ
イチモンジチョウ
コミスジ
チョウ セミ
ウラギンシジミ ツバメシジミ ジャコウアゲハ幼虫 カラスアゲハ幼虫 ヤマトスジグロシロチョウ シモフリスズメ クマゼミ ミンミンゼミ
ウラギンシジミ
ツバメシジミ
ジャコウアゲハ幼虫
カラスアゲハ幼虫
ヤマトスジグロシロチョウ シモフリスズメ クマゼミ
ミンミンゼミ
虫の死体 トイレの中で見つけました 野鳥 ヘビ 信州の初秋 黄金の実り
アオトウガネ タマムシ ミンミンゼミ ミンミンゼミ ビロードハマキ カルガモ 鳥の巣箱からヘビ イネ
アオトウガネ
タマムシ
ミンミンゼミ
ミンミンゼミ
ビロードハマキ
カルガモ 鳥の巣箱からヘビ イネ
信州の野の花 旅するアサギマダラ ヤママユさがし(ナイター) 生きものたちが集まってくる家
オミナエシ マツムシソウ シラヤマギク アサギマダラ ヤママユガのまゆ 羽化したてのヤママユ♀ ヤママユ♀ オオカマキリ ウラギンシジミ♀ カワラヒワ
オミナエシ
マツムシソウ
シラヤマギク
アサギマダラ ヤママユガのまゆ
羽化したてのヤママユ♀
ヤママユ♀ オオカマキリ
ウラギンシジミ♀
カワラヒワ



 





草木

クズ
ススキ
クズ ススキ
撮影日: クズ
ススキ
2012年9月10日
2012年9月11日
 撮影場所: 埼玉県朝霞市
東京都千代田区北の丸公園
 まるでジャックと豆の木のように、長い長いつるを伸ばし、本や棚の上にはびこるクズ・・・。でもよく見ると、ピンク色の花を咲かせ、虫たちも訪れています。秋も深まり、花が終わるころには、豆ができます。
 早くもススキの穂が風にゆれて光る頃になりました。

 

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コスモス
コスモス
撮影日: 2012年9月16日  撮影場所: 長野県大町市
 秋といえば、コスモスの花・・・。風にゆれて秋の風情たっぷりです。チョウやハチたちもさかんにやってきています。

 

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ニラ
ニラ
撮影日: 2012年9月3日  撮影場所: 埼玉県朝霞市
 秋の畑のふちには、ニラの白い花が目立っています。ニラの花にもチョウやハチがたくさん来ていました。

 

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ニラの花のお客さん

キアゲハ
キアゲハ
撮影日: 2012年9月7日  撮影場所: 埼玉県朝霞市
 ニラの花でキアゲハもとまっていました。風にゆられてパッとはねを開いてくれました。

 

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イチモンジセセリ
ヒメアカタテハ
イチモンジセセリ ヒメアカタテハ
撮影日: イチモンジセセリ
ヒメアカタテハ
2012年9月3日
2012年9月9日
 撮影場所: 埼玉県朝霞市
 ニラの花にはイチモンジセセリと、ヒメアカタテハが飛び交っていました。秋のニラの花の咲く頃にいつも見られる光景です。

 

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チョウ

キタテハ
キタテハ
撮影日: 2012年9月7日  撮影場所: 埼玉県朝霞市
 畑のふちの木の葉の上に褐色のチョウがとまりました。よくよく見ると、キタテハ(夏型)のオスメスでした。さかんに求愛をしていましたが、交尾はせずにオスは飛び去ってしまいました。

 

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ツマグロヒョウモン
ツマグロヒョウモン
撮影日: ツマグロヒョウモン♂
ツマグロヒョウモン♀
2012年9月3日
2012年8月15日
 撮影場所: 埼玉県朝霞市
 この頃、急激に数を増し、南国から進出してきたツマグロヒョウモンも秋にはずっと数を増して目立っています。その名のように、めすのはねの先は黒が目立ちます。

 

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アカタテハ
コムラサキ
アカタテハ コムラサキ
撮影日: 2012年9月14日  撮影場所: 埼玉県さいたま市秋ヶ瀬公園
 林の中の樹液の出ているクヌギの木にはスズメバチがたくさん見られました。そこへ久しぶりに会えたアカタテハがやってきて、はねを開閉しながら吸液しはじめました。また、コムラサキもやってきて吸液しました。

 

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キタキチョウ
ヒメウラナミジャノメ
ヒメジャノメ
キタキチョウ ヒメウラナミジャノメ ヒメジャノメ
撮影日: キタキチョウ
ヒメウラナミジャノメ
ヒメジャノメ
2012年9月14日
2012年9月14日
2012年9月15日
 撮影場所: 埼玉県さいたま市秋ヶ瀬公園
埼玉県さいたま市秋ヶ瀬公園
東京都渋谷区東町
 秋の林の中をひらひら飛んできたのは、黄色の目立つキタキチョウと、少し暗い林の中を飛び交い、葉の上にとまるヒメウラナミジャノメでした。ヒメジャノメは、木の実の汁を吸っていました。

 

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イチモンジチョウ
コミスジ
イチモンジチョウ コミスジ
撮影日: 2012年9月14日  撮影場所: 埼玉県さいたま市秋ヶ瀬公園
 イチモンジチョウとコミスジはいずれも黒地にすじが目立つタテハチョウです。その名のようにイチモンジチョウは、たてに一すじ、コミスジもその名のように横に三すじ・・・いずれも近郊の林の中でよく見られます。

 

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ウラギンシジミ
ツバメシジミ
ウラギンシジミ ツバメシジミ
撮影日: 2012年9月14日  撮影場所: 埼玉県さいたま市秋ヶ瀬公園
 秋にははねの裏が銀色の少し大型のシジミチョウ、ウラギンシジミが不規則な飛び方をしながら草間や地面などにさっととまりました。
 その名のように後ろばねに小さな尾(尾状突起)のあるツバメシジミも、草の葉上で少しはねを開いてくれました。

 

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ジャコウアゲハ
カラスアゲハ
ジャコウアゲハ カラスアゲハ
撮影日: ジャコウアゲハ幼虫
ジャコウアゲハ卵
カラスアゲハ
2012年9月7日
2012年8月29日
2012年9月2日
 撮影場所: 埼玉県朝霞市
 朝の公園でジャコウアゲハのメスを見つけました。つかまえてウスノスズクサにとまらせたところ、産卵しました。幼虫が生まれ育っています。
 カラスアゲハのメスも同時につかまえてコクサギにとまらせたところ、産卵し、幼虫が育っています。

 

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ヤマトスジグロシロチョウ
ヤマトスジグロシロチョウ
撮影日: 2012年9月2日  撮影場所: 神奈川県柳沢峠
 キベリタテハという山地のチョウを求めて秩父の一の瀬高原へ行きましたが、天候が悪く、キベリタテハに会えませんでした。
 柳沢峠で、ヤマトスジグロチョウに出会い、撮影しました。

 

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シモフリスズメ
シモフリスズメ
撮影日: 2012年8月19日  撮影場所: 東京都練馬区大泉町
 林の中の木にへばりついている大きなスズメガを発見!
 これは、スズメガの仲間で、大型のシモフリスズメでした。昼はこのように木の幹でじっとしていることを発見しました。夜になると、きっとあかりを求めて活動することでしょう。

 

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セミ

クマゼミ?
ミンミンゼミ
クマゼミ? ミンミンゼミ
撮影日: 2012年8月28日  撮影場所: 埼玉県蕨市
 近頃クマゼミの情報をよく耳にしますが、蕨市の市民公園でたくさん鳴いているとの話を聞き、さっそく行ってみました。高い木の上で鳴いていましたが声はすれど、姿はなかなか見られませんでした。でもクマゼミのぬけがらをやっとひとつ見つけました。アブラゼミのぬけがらとくらべてみましょう。
 望遠レンズでやっとはねの透明なセミを発見!!クマゼミかと思って撮りましたが、よくよく見るとはねに黒点があり、ミンミンゼミであることがわかりました。

 

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虫の死体

アオトウガネ
タマムシ
ミンミンゼミ
アオトウガネ タマムシ ミンミンゼミ
撮影日: アオトウガネ
タマムシ
ミンミンゼミ
2012年9月9日
2012年8月19日
2012年9月10日
 撮影場所: 東京都練馬区大泉町
 緑の美しいアオドウガネが地面にひっくりかえって落ちていました。力尽きて死んでいるようです。そこへ美しいアリたちが集ってきました。林のわき道では美しいタマムシの死体、ミンミンゼミの死体も見つかりました。いずれもアリなどに食べられる食物連鎖が見えました。

 

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トイレの中で見つけました

ミンミンゼミ
ビロードハマキ
ミンミンゼミ ビロードハマキ
撮影日: 2012年9月11日  撮影場所: 埼玉県朝霞市
 早朝のラジオ体操の折、公園のトイレを覗くと、蛍光灯のところにミンミンゼミがはさまっていました。灯りを求めて飛んできたのでしょう・・・。生きていて飛び去りました。
 また、壁に小さな虫を発見!なんと美しいビロードハマキという小さなガでした。

 

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野鳥

カルガモ
カルガモ
撮影日: 2012年9月3日  撮影場所: 埼玉県朝霞市
 夏から秋のはじめ、川には一年中見られるカルガモが数を増やし、群れをなして泳いでいました。口ばしの先が黄色であることが、ほかのカモと見分けるポイントです。
 秋も深まった11月ごろには冬ガモたちが訪れてくることでしょう。

 

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ヘビ

鳥の巣箱からヘビ
ヘビ
撮影日: 2012年9月15日  撮影場所: 東京都渋谷区東町
 東京の渋谷で野鳥の木の巣箱の穴から出てきたのは・・・アオダイショウ(80cmくらい)です。よく見るとお腹もふくらんでいないので、野鳥の卵やひなを食べたのではないようです。すでに子育ての終わった空巣箱のなかにもぐり込んだようです。

 

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信州の初秋 黄金の実り

イネ
イネ
撮影日: 2012年9月17日  撮影場所: 長野県松本市
 「豊葦原(とよあしはら)の瑞穂の国」・・・まさに信州は今、黄金期(稲穂収穫の時・・・)
 刈り取られた稲穂は、はざ掛けにして天日で干すとおいしいお米になるそうです。

 

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信州の野の花

オミナエシ
マツムシソウ
シラヤマギク
オミナエシ マツムシソウ シラヤマギク
撮影日: オミナエシ
マツムシソウ
シラヤマギク
2012年9月17日
2012年9月16日
2012年9月17日
 撮影場所: 長野県安曇野
長野県安曇野
長野県辰野町
 風に揺らぎ、高原の秋の野草が美しく咲いていました。

 

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旅するアサギマダラ

アサギマダラ
アサギマダラ
撮影日: 2012年9月17日  撮影場所: 長野県大町
 昨年9月中旬、長野県大町のフジバカマ畑では、多数のアサギマダラの舞を見ることができ、(メルマガ349号自然と友だち89)今秋も訪ねたところ・・・まだアサギマダラの大群は渡ってきていなかったのです。それでも4〜5頭の先着のアサギマダラの美しい舞を見ることができました。

 

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ヤママユさがし(ナイター)

ヤママユガのまゆ
羽化したてのヤママユ♀
ヤママユガのまゆ 羽化したてのヤママユ♀
撮影日: 2012年9月16日  撮影場所: 長野県安曇野
 先号(メルマガ394号自然と友だち99)で紹介しました、野蚕農家の古田春江さんの案内を受け、夜の雑木林に向かいました。夜の雑木林・・・ライトで木の葉を照らすと、なんとヤママユのマユがくっきりと浮かび上がりました。そしてついに羽化したてのヤママユ(メス)の姿も発見!! 感激ひとしお!

 

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ヤママユ
ヤママユ
撮影日: 2012年9月16日  撮影場所: 長野県安曇野
 夜、あかりをめがけて飛来した巨大なヤママユをつかまえたので、とりに来てくださいとの農家の方からの知らせで、早速伺うと、みごとな黄色のヤママユ(メス)でした。

 

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生きものたちが集まってくる家

オオカマキリ ウラギンシジミ♀ カワラヒワ
オオカマキリ ウラギンシジミ♀ カワラヒワ
撮影日: 2012年9月17日  撮影場所: 長野県辰野町
 信州・辰野町の私の友人(加納巌さん)のお宅では、ご主人の、野生の動物たちに対する温かな心づかいを野生の生きものたちも感じるのか、家の中までカエルやカマキリ、チョウ、そして野鳥までもが入ってきて遊んでいくそうです。このお宅にお伺いし、実感してまいりました。

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