タイトルロゴ


NO.6 「正月散歩」

 2008年、東京は元日から数日穏やかな日和がつづき、初詣の人出も多く、私も正月散歩を楽しみました。この正月にどんな花が咲いているのだろうか。気をつけて散歩すると、結構いろいろな花や木の実に出会うことができました。また、野鳥の姿も目につきました。皆さまの地方では、どんな正月散歩の自然発見がありましたか。

撮影・解説:松田邦雄




 

ソシンロウバイ・ロウバイ
ソシンロウバイ
ロウバイ

アツバキミガヨラン
アツバキミガヨラン
(ユッカラン)

フユザクラ・ウメ
フユザクラ・ウメ
サザンカ・ホソヒラタアブ・タチカンツバキ
サザンカ
ホソヒラタアブ
タチカンツバキ
セイヨウタンポポ・ツワブキ・スイセン
セイヨウタンポポ
ツワブキ
スイセン
センリョウ・マンリョウ
センリョウ
マンリョウ
センダン・ムクロジ
センダン
ムクロジ
エンジュ
エンジュ
カキの実 ヒヨドリ・カラスの水浴び
カキの実 ヒヨドリ
カラスの水浴び
ハシビロガモの毛づくろい・枯葉の上のスズメたち
ハシビロガモの毛づくろい
枯葉の上のスズメたち

 



正月の花

ソシンロウバイ・ロウバイ
ソシンロウバイ・ロウバイ

上・下 撮影日:2008年1月1日 撮影場所:埼玉県川越市            
中 撮影日:2008年1月8日 撮影場所:東京都千代田区北の丸公園
 元日初詣の折に蝋梅(ロウバイ)に出会いました。
 蝋梅とはその名のように、まるで蝋で作った花のような感じがする黄色の美しい花です。またその香りは風にのってあたりにただよいます。正月に幸せを感じる香りです。蝋梅はソシンロウバイより早く咲きます。

▲写真を選ぶ▲

 



アツバキミガヨラン(ユッカラン)
アツバキミガヨラン(ユッカラン)

撮影日:2008年1月8日 撮影場所:東京都千代田区北の丸公園
 この花もちょうど正月の頃めだつ花です。
 葉はとても厚く、先はとがっています。純白の大きな花がいくつも穂状についています。
 公園などでもよく見られる花です。

▲写真を選ぶ▲

 



フユザクラ・ウメ
フユザクラ・ウメ

撮影日:2008年1月8・15日 撮影場所:東京都千代田区北の丸公園
「自然と友だち」No.3にも12月4日撮影のフユザクラを紹介しましたが、1月15日現在も今を盛りと咲いていました。
 この花は春にも再び咲きます。
 ウメは2月〜3月頃が見ごろですが正月にもすでに咲き始めていました。

▲写真を選ぶ▲

 



サザンカ ホソヒラタアブ タチカンツバキ
サザンカ ホソヒラタアブ タチカンツバキ

撮影日:2008年1月8・15日 撮影場所:東京都千代田区北の丸公園
 冬の花の代表はツバキの仲間です。
 11月頃から咲き始めたサザンカの花も正月にも咲いていました。
 またタチカンツバキの花は最盛期でした。この花にはホソヒラタアブの活動する姿が見られました。またヤブツバキの花も次々と咲き始めていました。

▲写真を選ぶ▲

 



セイヨウタンポポ ツワブキ スイセン
セイヨウタンポポ ツワブキ スイセン

撮影日:2008年1月8・15日 撮影場所:東京都千代田区北の丸公園
 なんとこのお正月にタンポポの花が咲いていました。
 セイヨウタンポポの花ですが、よく気をつけてみると、冬でも日だまりの草地でみつかることがあります。
 見つけたときははっとした気持ち、なにか宝物を見つけたような気持ちになります。
 厚い葉に黄色い花はツワブキです。よくお正月の頃に見られる花です。
 また、早春に咲くスイセンはすでに日だまりの草地で満開でした。あたりに春の香りがただよっていました。

▲写真を選ぶ▲

 



めだつ木の実

センリョウ マンリョウ
センリョウ マンリョウ

撮影日:2008年1月1日 撮影場所:埼玉県朝霞市
 秋の頃から、赤い実がとても目立つようになります。
 百両・千両・万両と昔のお金の名がついた花です。百両はヤブコウジで林野の中に見られますが、センリョウ・マンリョウは、栽培され、植木としてよく家の庭園や公園などでも見られます。
 ところがこの赤い実もいつの間にか少なくなっていきます。
 よく見るとヒヨドリなどの野鳥がしばしば訪れてはこの実を食べています。
 野鳥にとっては冬の間の貴重な食料なのです。

▲写真を選ぶ▲

 



センダン ムクロジ
センダン ムクロジ

撮影日:2008年1月8日 撮影場所:東京都千代田区北の丸公園
 街路樹になっている、正月の頃のセンダン、エンジュなどの木には葉が落ちたあとに木の実がたくさんなっているのが目立ちました。この実も野鳥たちの餌になるようです。
 公園の中にある大きなムクロジの木にも散った葉のあとに木の実がたくさんなっていました。この実の中の黒い種子は、鳥の羽根をつけるとお正月のはねつきの羽根になります。
 いろいろな木の実を拾って、何か作るのも楽しいものですね。

▲写真を選ぶ▲

 



エンジュ
エンジュ

撮影日:2008年1月21日 撮影場所:東京都千代田区北の丸公園
 エンジュの木にはムクドリが、かわるがわるやってきて、実をついばんでいました。下にはつつかれた実が落ち、黒い種子もみつけました。ムクドリが食べた種子は、ムクドリの糞といっしょに地上にまかれます。そして条件のよいところに落ちた種子はやがて芽を出すのです。

▲写真を選ぶ▲

 



野鳥の行動

カキの実・ヒヨドリ カラスの水浴び
カキの実・ヒヨドリ カラスの水浴び

撮影日:2007年12月29日 撮影場所:埼玉県朝霞市
撮影日:2008年1月8日   撮影場所:東京都千代田区北の丸公園
 まだ残っていたカキの実をヒヨドリがさかんにつついていました。
 カキの実には、ヒヨドリ、ムクドリ、メジロ、スズメ、シジュウガラなどいろいろな野鳥がかわるがわる訪れていました。
 公園の中の渓流ではカラスがさかんに水浴びをしていました。こんな寒い冬なのになぜ水浴びをするのでしょうか?
 冬は空気が乾いています。羽根につく虫などをおとすには、この水浴びも必要なのかもしれません。

▲写真を選ぶ▲

 



ハシビロガモの毛づくろい 枯葉の上のスズメたち
ハシビロガモの毛づくろい 枯葉の上のスズメたち

撮影日:2008年1月8日 撮影場所:東京都千代田区北の丸公園
 お堀の水上にしきりに毛づくろいをしているハシビロガモをみつけました。首を右に左に曲げては、羽根をおしあげ、口ばしをつっこんでいました。
 また地上の草地では、落葉をかきわけて、スズメたちがさかんに何かをつついていました。近くのベンチに腰掛けていると、スズメたちは私のそばにどんどん寄ってきました。思わずカメラを出し、スズメってきれいな野鳥だなあと改めて感心しました。

▲写真を選ぶ▲

 






『自然と友だち』バックナンバーはこちら
『北の丸公園の自然HP』バックナンバーはこちら
『自然との出会いHP』バックナンバーはこちら




このサイトのすべての画像・記事について、無断使用・転載を禁止します。
Copyright (C)2007 Science Museum Tokyo, ALL RIGHTS RESERVED.